日本の三菱自動車、日産による買収で急成長を果たせるのか?

日本の三菱自動車、日産による買収で急成長を果たせるのか?。

タグ: 三菱自動車 日産 買収

発信時間: 2016-05-17 14:00:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本で最も若い自動車ブランドとして、一時は技術面でも高い実力を誇っていた三菱自動車だが、中国の消費者にとってはすでに遠い存在と化している。中国で強いブランド力を持つ広州汽車集団と合弁事業を立ち上げたものの、中国市場での顧客離れを食い止めることはできなかった。日産による買収を受け、三菱自動車が経営を建て直し、競争力を高められるのか。中国市場に限って言うと、そう簡単にはいかないだろう。

中国国内でここ数年、SUV(多目的スポーツ車)市場は急成長が続いている。いち早くSUV分野に参入した三菱自動車は、急ピッチに発展する市場のリズムに製品の研究開発や投入が追い付いていない。中型・大型タイプ、コンパクトタイプを問わず、三菱自動車のSUVはいずれも車種が単一で、相対的に狭い顧客層を絞った細分化市場向けの製品ばかり。中国や日本国外のほかの市場で、製品の世代更新、新製品の研究開発において、三菱自動車はライバル他社に大差を付けられている。製品面で出遅れた三菱自動車は、中国市場でブランド力を伸ばし、急成長するチャンスを逃した。

製品や技術投入をみると、ほかのどの日系自動車メーカーと比べても、三菱自動車は明らかに保守的で執着深い。中国市場向けの製品供給で一部車種は輸入販売方式に固執。他社が燃費・走行性能の改良、中国市場のニーズに合わせた新車の開発に全力を挙げる最中でも、三菱自動車はとっくに型落ちしている数モデルを呑気に販売していた。製品力に劣る三菱自動車は、徐々に中国市場での発言権を失った。

三菱自動車の品質と技術レベルも成長の足かせ。品質と技術にこだわるほかの日系ブランドに比べ、三菱自動車の国内合弁メーカーが投入した数車種は魅力に乏しい。内装と外観が主流合弁メーカーの製品に見劣るほか、組み立て技術も明らかにほかの日系合弁ブランドの水準に達していない。メディア報道でも、三菱自動車が中国で現地生産したこの数車種は頻繁に品質面の疑念が取り上げられている。主流日系合弁ブランドに比べ製品の評価が低い。

中国を除いたアジア市場、特に東南アジア市場で三菱自動車はシェアを伸ばしている。こうした市場で三菱ブランドが顧客の信頼と支持を得ているためだ。一方、中国市場で製品や品質の問題に加え、長年にわたってブランド力の育成を怠った三菱自動車は影響力を失っている。中国市場で巻き返しを図るには、ブランド力の育成・強化もカギを握る。これには、日産の資金力と製品力だけでは足りない。

もちろん、日産に買収された後、三菱自動車にとって中国市場で発展のチャンスは広がる。豊富な製品ラインアップを揃う日産の力を借り、三菱自動車は自社ブランドの車種を増やすことができる。また、日産の研究開発、マーケティングでの経験を生かし、三菱自動車は総合的な実力を高め、ライバル他社との差を縮小できる。もっとも、競争が激しい中国市場で、三菱自動車にとって一番大事なのは自分自身を変えること、自分自身の限界を突破することだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年5月17日

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