タイの高速鉄道をめぐる中国と日本の競争については、環球網の記者に対し、日本が「チェンマイ-バンコク」高速鉄道プロジェクトの最終的な請負者になることをタイ政府としては決めていないと説明した。先ごろBBCが、タイと日本がバンコクとチェンマイを結ぶ高速鉄道プロジェクトで覚書を締結し、タイが正式に日本の新幹線技術を導入すること決め、全長700キロメートルの高速鉄道が2018年に着工すると報じていた。
ワナメテ氏は、日本が現在タイで高速鉄道のフィジビリティスタディを行っているが、それをタイ側が審査しているところで、日本がチェンマイ-バンコク高速鉄道プロジェクトを落札したわけではなく、この路線の建設も決定されていないと説明。タイ政府が中国と共同で進める中国・タイ高速鉄道の建設を優先的に検討する意向を示し、この路線は1年以内に着工し、将来的に北はラオスを通って中国雲南省の昆明まで、南はシンガポールまでを結ぶ計画を明らかにした。
また、ネット上で騒がれている「中国とタイがクラ地峡の運河を共同建設する」との報道についても否定した。写真に写っていた人物が民間企業の作業員で、政府の職員ではないと指摘。両国政府が今後取り組む可能性のあるプロジェクトと誤解されているが事実ではなく、両国政府もこの件について接触したことは無いとしている。