先ほど「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)サミットフォーラムが、北京で無事開催された。この世界が注目するサミットにおいて、中日両国の高官も外交活動を展開した。習近平国家主席は釣魚台国賓館で16日、日本政府を代表し同フォーラムに出席した自民党の二階俊博幹事長と会談した。
国内外の苦境、立て直しを迫られる日本
中日のパワーバランスが近年逆転するに伴い、日本の保守化・右翼化が深刻になっている。安倍首相を始めとする日本のエリート層は「中強日弱」という現実に甘んじず、外交面で中国を日本復興の主な障害物やライバルとし、全面的に駆け引きを展開している。中国政府が一帯一路を提唱すると、日本政府はこれに偏見を持ち敵視する態度を示し、さまざまな手段により妨害してきた。
しかし安倍政権は現在、国内外のレベルでさまざまな苦境に直面しており、一帯一路の見直しを迫られている。海外の資源に極度に依存する日本は、TPPが突如頓挫したことを受け、世界貿易構造において自国が非常に孤立した苦しい立場になっていることにふと気づいた。これとは対照的に、中国が提唱する一帯一路が大盛り上がりを見せている。日本政府は一方の道を歩めないことを知り、自ずと別の手段を模索している。
また在任中に現行の憲法を改定する「畢生の宿願」を実現するため、安倍首相は日本の政治の伝統と慣例を打破し、党則改正により自民党総裁3期連投を目指している。さらに党内で首相の座を狙う実力派らのパイにも手を付けた。安倍首相は5月に入ると、改憲を早急に進めるため、一方的に「改憲日程表」を作ると宣言した。自民党の内外から反対を受け、苦しい局面を迎えた。これを背景とし、日本政府は一帯一路に代表団を派遣することで、国内の注意をそらし、安倍政権に立ち込める霧を払おうとした。
二階氏を選んだ理由