航空自衛隊:ミサイル電子システムにも影響
神戸製鋼所の問題製品は、航空自衛隊にまで及んでいる。報道によると、防衛省は、神戸製鋼所の問題のあるアルミニウム製品や銅製品が航空機やミサイル、電子システムにすでに利用されていることを間接的に認めた上で、「すぐには使用に影響しない」と主張している。
だが神戸製鋼所は、日本の固定翼機やヘリコプター、ミサイルなどに、機体アルミニウムフレームやミサイル部品などを提供しており、もし品質に問題があるとなれば、これらの高価な武器の可用性が大きく引き下がることは間違いない。最も関心の集まっているのは、航空自衛隊の武器の信頼性である。5日にも、自衛隊のF-15戦闘機が搭載する99式空対空ミサイルの羽根が飛行中に失くなるという事故が起きている。実際には、こうした空中での「部品落下」はすでに何度も起こっている。
専門家によると、航空自衛隊が恐れているのは、アルミニウム製品よりも、神戸製鋼所の提供した銅製品に問題があるかということだ。航空機やヘリコプター、ミサイル、衛星には、微小電子制御システムや機器、計器などに銅が用いられているだけでなく、カギとなる多くの部品にも銅と銅合金が用いられているためだ。例えばスズ含有量が11%よりも少ない青銅は、飛行機の配管をつなぐ主力の材料となっている。またマンガン青銅は、強度が非常に高く、強靭で、耐食性に優れていることで知られ、航空機の離着陸装置とフレームの一番の材料となっている。
さらに航空自衛隊のミサイルのエンジン燃焼室と推力室の内張りも基本的に銅合金によって製作されており、もしも劣悪品が使用されていれば、武器が正常に機能しないどころか、墜落や人員の死亡といった事故にもつながりかねない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年10月17日