8月30日、テリーザ・メイ英首相が日本に到着し、3日にわたる訪問を開始した。メイ首相は到着したその日に、安倍晋三首相と京都で伝統的な茶会に参加した。翌日は、小野寺五典防衛相に付き添われ、日本海上自衛隊横須賀基地を訪れ、海自最大の排水量を誇り、「準空母」と呼ばれる護衛艦「いずも」を見学した。現代の「いずも」は日本が建造したものだが、歴史上の戦艦「出雲」は英国による建造で、日露戦争での日本の勝利にも大きく貢献した。
第2次安倍政権発足後、米国の「アジア太平洋へのリバランス戦略」に日本が積極的に加担するようになると、日英の軍事協力もより頻繁に行われるようになった。2013年6月、北アイルランドでのG8サミット期間中、安倍首相はキャメロン英首相と会談し、双方は「情報保護協定」に調印し、防衛と安全保障での協力を強化することで合意した。2015年1月23日、英国のフィリップ・ハモンド外相とマイケル・ファロン国防相は、日本の岸田文雄外相と中谷元防衛相とロンドンで会談した。両国は、軍事訓練や武器開発、サイバーセキュリティーなどの分野での協力強化に合意した。
2016年10月22日、英空軍の戦闘機「タイフーン」4機が日本の青森県に飛来し、日本航空自衛隊のF-15戦闘機4機とF-2戦闘機4機と付近の空域で「ガーディアン・ノース」と名付けられた共同訓練を行った。主な訓練項目には、仮想領空防衛や空中戦、艦船攻撃などが挙げられる。日本自衛隊が、米国以外の安全保障パートナーと、共同軍事演習を日本で行ったのは、これが初めてだった。