▽首相候補になった政界の「新星」
安倍氏が今年9月に自民党総裁に再任されるかについては、日本国内でも見方が一致していない。多くの人は、自民党内の派閥の実力と総裁選挙の規則から見れば、安倍氏が再任される可能性はあると考えている。だが民意の離反と自民党の長期的な発展を考慮すれば、9月の総裁選は単なる党内問題ではなく、来年の参議院選挙にもかかわってくる問題だ。このため誰が自民党の未来の「顔」になるかは簡単な話ではない。
「誰が次の自民党総裁にふさわしいか」。多くの世論調査でトップ3に上がっているのは、元幹事長の石破茂氏、筆頭副幹事長の小泉進次郎氏、安倍晋三氏だ。4月初めの読売新聞の調査では、小泉氏が30%の得票率で2位の安倍氏(26%)と3位の石破氏(22%)を上回った。また日本テレビが4月15日に発表した世論調査でも、小泉氏が1位だった。この結果について、小泉氏は、政治経験を積むのが先で、総裁選挙には参加しないと控えめな反応。これは小泉氏の建て前に過ぎず、総裁の座をねらって着々と準備しているとの見方もある。
小泉進次郎氏は1981年生まれ。小泉純一郎元首相の次男で、日本政界の「新星」として知られる。2004年、日本関東学院大学を卒業後、米コロンビア大学に留学し、政治学の修士学位を取得した。帰国後、小泉純一郎氏の秘書を務めた。2009年の衆議院選挙で横須賀市・三浦市の神奈川県11区で衆議員に当選した。
小泉進次郎氏は父親の票田を受け継いだだけでなく、その政治理念もそっくり継承し、親米路線を積極的に支持し、第2次大戦のA級戦犯14人がまつられた靖国神社を何度も参拝している。