▽安倍首相が最も恐れる「父子ペア」
政治家になった小泉進次郎氏は、日本の政界で抜群の人気を誇るようになった。政治家一族の「世襲」の恩恵を受けているだけでなく、小泉進次郎氏は、若くスマートで、行動力に富んだイメージで人々の支持を得、自民党の新たな看板になった。選挙戦では、小泉進次郎氏が応援にやって来るだけで、多くの人が集まるなど、人気の高さがうかがわれる。
小泉進次郎氏は政界でも鍛錬を積んできた。内閣府大臣政務官や復興大臣政務官を相次いで担当したほか、自民党農林部会長も務めた。昨年8月にはわずか36歳で自民党筆頭副幹事長に任命され、党内の主要なリーダーの一人、将来の後継者の候補となった。
小泉進次郎氏を知る人は、進次郎氏は父・純一郎氏の性格を受け継いでいるだけでなく、学習と理解に長けた「理論派」だと指摘する。小泉進次郎氏は復興政務官在任中、同僚と政策学習活動を行っていた。自民党農林部会長の就任時には「自分は農業政策の門外漢だ」と率直に認め、その後、多くの意見を聞いて積極的に取り組み、日本農協改革案を提出した。その後、小泉進次郎氏はさらに、若手議員を中心とした学習会「2020年以降の経済社会構想会議」を設立し、未来の政策を研究した。世論はこの措置を「小泉派」を作るための準備だとみなしている。こうした鍛錬を経て、小泉進次郎氏はすでに日本政界の「理論派政策通」として認められるようになった。同時に改憲やスキャンダル事件への対応では、小泉進次郎は、安倍氏と明らかに一線を画した態度を取っている。
日本社会で安倍氏退陣の呼び声が高まる中、小泉父子の強力なペアは、安倍氏の頭痛の種となっている。総裁3選を実現するには、安倍氏はこの父子を「敵」とするわけにはいかない。安倍氏が「政治の師」と仰ぐ小泉純一郎氏だが、4月14日にはメディアに対し、安倍氏はすでに人々の信頼を失っており、自民党総裁再選は「難しい」との見方を示した。森友学園の国有地売却スキャンダルをめぐっては、小泉純一郎氏は、安倍氏が、自分や昭恵夫人がかかわっていれば首相と議員をやめると語ったことがトラブルの発端だの見方を示した。
9月の自民党総裁選の幕はすでに上がっている。誰が総裁に選ばれるか、まだまだ目が離せない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月3日