日本の安倍晋三首相は28日に衆参両院予算委員会の集中審議に出席し、加計学園問題に関する質問に反論した。しかし愛媛県の文書に記載されている学園理事長との面談については、無理な答弁をした。共同通信は、安倍首相のお茶を濁すやり方が注目を集めており、真相究明には程遠いと伝えた。森友学園問題を含め、野党は関係者の国会証人喚問などを求めており、安倍政権との駆け引きが続いている。
一貫性の不在
「これは捏造だ」「反論ぐらいはさせてほしい」加計学園に関する説明と愛媛県の文書などの一致しない点をめぐり野党が追及すると、安倍首相はやや感情的になった。
共同通信によると、この日焦点となったのは安倍首相と加計学園理事長の加計孝太郎氏の、2015年2月の面談だ。学園は先週末、文書の内容を否定し「責任者は実際に存在しなかった面談を話題にした」とコメントした。日本共産党の小池晃書記局長は、学園側の説明の信憑性を疑問視し、「嘘の面談を捏造し獣医学部を新設しようとし、首相は利用されたにも関わらず怒らないとは不可解だ」と鋭く指摘した。
安倍首相は「私は常に冷静であり、本件についてはコメントできない」と述べ、学園側を責めようとしなかった。これは安倍首相の従来の発言とは一致していない。安倍首相は加計氏が「私の地位を利用し何かをしようとしたことはない」と述べていた。
不誠実な安倍氏
共同通信は、安倍首相が正面からの回答を避けたのは明らかと見ている。安倍首相は「重要なのは手続きに問題があったかだ。明確にできない箇所はない」と述べた。小池氏は「これがいま話題のご飯論法というやつだ。話題をすり替え、最初から回答しようとしていない」と指摘した。