小池氏は、安倍首相が愛媛県の文書について反証を求めた時の答弁に注目した。いわゆる「ご飯論法」とは、朝ご飯を食べたかと聞かれた時に、パンを食べたにも関わらず「ご飯(米)は食べていない」とごまかすことだ。これは安倍政権の国会における不誠実な答弁を形容するネット流行語だ。
加計問題の弊害とは何かと聞かれた安倍首相は「公文書のことだ」と述べ、巧みに森友学園の文書改ざんと自衛隊の日報隠蔽の問題に話題をそらし、会場を騒然とさせた。立憲民主党の福山哲郎幹事長は安倍首相の態度について、「学園に説明を求めなければ、弊害を取り除くことはできない」と突っぱねた。
無所属の会の江田憲司氏が、安倍首相は加計氏と食事した際に何回おごられたかと質問すると、安倍首相は憤然とし「人を犯罪者扱いしている、無礼千万だ」と述べた。「収賄に当たるのでは」と質問されると、「焼き肉が収賄に当たることはない」と反論し、質問には答えなかった。
森友問題についても、議員からは廃棄された交渉記録などに関する質問が相次いだ。安倍首相は「新事実は一切ない」とし、従来の答弁を繰り返した。
国会の早期幕引きを図る
共同通信によると、安倍首相の答弁は、本国会で一連の問題にピリオドを打つ意向を反映している。しかし野党は加計問題の関係者の国会証人喚問や証拠の提供を何度も要請している。
野党が特別委員会を設立し真相究明に時間をかけるべきと提案すると、安倍首相は特別委員会の設立の先例はロッキード事件であり、「比較するのは不適切に感じる」と警戒心を示した。今秋には自民党総裁選を控えていることから、安倍首相は幕引きを急いでいる。
福山氏がテーブルを叩き「内閣不信任決議案を出し衆院解散をする度胸はないのか」と聞くと、安倍首相は「仮定の問題には答えられない」とし明確な回答を避けた。自民党内の幹部は「いま衆院選に打って出ても、議席が減るだけだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月31日