なぜ今イランを訪問するのか?
周氏は「この時期に7月中旬のイラン訪問を宣言するのは意外だったが、納得できる」と話した。
「日本はこのタイミングで安倍氏によるイラン訪問計画を発表したが、これは間違いなく米国に対する邪魔立てであり、制裁を受ける可能性がある。また日米の中東政策をめぐる食い違いが、日増しに浮き彫りになるだろう。しかしその一方で、危険を犯す日本の真の意図は、米国とイランの駆け引きの間隙を縫うようにして、利益を手にする機会を模索することだ」
呂氏は「米国とイランの対立の激化により、日本はチャンス到来と感じている。日本は利益関係と食い違いの調整に長けると自己PRしており、米国・イラン・アラブ諸国・EU間の仲裁者を演じ、自国の利益を拡大し、世界事業における影響力を強化しようとしている」と述べた。
周氏は「日本はイラン問題で米国から独立する傾向を示しているが、これがトランプ大統領の一方的な政策への失望や抗議であることは否定できない。トランプ氏は一方的に一国主義政策を展開し、地域諸国の利益を無視し、日本も被害者になっている。また日本はこれまで米国に追随してきたが、米国から重視されていないため、時に異論を唱えることで米国の見る目を変えることができる」と話した。
共同通信の報道によると、安倍氏はイラン訪問中に、イラン核合意への支持について再言及する予定だ。しかしイランと長期的なパートナーシップを構築するためには、米国の顔色を伺う必要がある。
また日本国内の苦境により、安倍政権は外交に本腰を入れ、国内の注意をそらす必要がある。
呂氏は「安倍氏は9月に自民党総裁選を控えており、3選を目指している。国内政治では特筆すべきことがないが、中東問題で進展を実現できれば、それがほんの少しであっても得票を促すことができる。安倍氏のイラン訪問は、総裁選を支える重要な一手だ」と分析した。