中小企業の育成と協力、消費者の個性的な需要を満たす
津賀氏は、建築現場に再利用可能で快適性の高いプレハブを提供するなど、中国で模索中の革新について何度も言及した。さらにパナソニックと海底撈火鍋がコラボするロボットスマートレストランは、食品安全を保障し、料理にトレーサビリティを持たせる。またAI技術により、利用客が好むスープを出すことができる。
「人の需要も多様で、若い頃は刺激を好んだ人でも、年老いると実用的になることがある。これらの多様性は技術と供給側の革新によって引き出すことができる」津賀氏は、生活必需品が余る現代、企業はハードをソフトに変えることで、大量生産を減らし個性的な選択肢を増やすべきと表明した。パナソニックは事業・開発のモデルチェンジを続けると同時に、中国市場で多くのアイデアを実践に移している。「当社は自社製品に自信を持っているが、学習を続ける必要がある。当社はユーザー、中国の経営者に学び成長しようと強く願っている」
消費者の多様な需要を満たすため、新浪氏は、大企業は零細企業と手を結ぶべきと判断した。大学院大学至善館の創設者で理事長の野田智義氏も、大企業は組織が巨大で、社員が経営者としての意識を持たず、むしろ零細企業の方がリーダーシップを持ち、オンリーワンの製品を開発できると指摘した。
環球網の記者がフォーラムの合間、パナソニックの「NEXT100」を見学したところ、同社がすでにスタートアップ企業との事業提携を試みていることが分かった。多くの斬新なアイデアは、企業内部や外部の提携先の若者から打ち出された。これには固体紡績、バス移動住宅、スマート菜園、個人向けの造酒などが含まれた。情報によると、パナソニックはオープンイノベーションに力を入れており、一般人の知恵と革新的な技術により個性的な社会の需要を満たそうとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年11月10日