パナソニック大連工場が増産するのは四角形の電池で、純電気自動車をはじめとするハイブリッドカー(HV)とプラグイン式ハイブリッドカー(PHV)に使用される。米国のテスラに供給する筒形の電池とは異なる。
韓国企業も投資の攻勢をかけている。LG化学は2020年までに南京市に工場を新設し、生産量は純電気自動車50万台分になる見通し。また、中国華友コバルトと合弁会社を設立し、電池のコアパーツである正極材を生産する計画もある。サムスンSDIは、江蘇省無錫市に車載電池工場を新設する方向で交渉を進めている。
以前、中国の電池企業は政府補助金により急速に台頭したが、今後は積極的な投資を継続して日韓企業に対抗することになる。車載電池世界最大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は、2020年までに車載電池の生産量を2017年の4倍以上の50GWhに増やす計画。BYDは2020年までに3000億円超を投資し、生産量を60GWh増やす。
世界市場を見ると、企業間の競争はリチウムイオン電池のコアパーツ分野で拡大している。中国の星源材質科技は電池の隔膜を増産する。同社が50億元を投資して常州市に建設した新工場は一部の生産を開始した。2020年に全面稼働し、年産量は現在(2億立方メートル)の4倍になる見通し。市場シェア世界トップの旭化成と東レも増産を計画している。
中国は2019年に新エネ車ポイント政策を開始する。設備投資にはリスクがあるものの、次世代電池の開発と供給量の拡大への持続的な投資は中国市場での生存条件になる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年12月26日