米政府、安保条約で日本を批判する理由は?

米政府、安保条約で日本を批判する理由は?。 これまでの例を振り返ると、トランプ氏の発言が客観的なものだったり、理性的な判断に基づくものであったことは少なく、厳かなる約束などではなかった…

タグ:安保条約 同盟国 利益 脅威

発信時間:2019-07-04 13:53:31 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 米国のトランプ大統領は最近、日米安保条約の公平性について裏で文句を言い、表で疑問視している。条約は米国の日本に対する防衛の義務を規定しているがその逆を規定しておらず、「一方的だ」というのだ。さらには条約破棄の可能性についても言及している。


 これまでの例を振り返ると、トランプ氏の発言が客観的なものだったり、理性的な判断に基づくものであったことは少なく、厳かなる約束などではなかった。むしろ米国のビジネス成功者による交渉のテクニックが反映されている。これは暗示、圧力、不意打ちという3つの作戦の一部だ。最終的な目標はシンプルで、ゼロサムゲーム、米国の利益優先だ。


 日米安保条約が一方的と不満を漏らしているが、これは日米関係全体の現実において日本が受益者であり、一方的に手にした利益を経済や別の面で米国に還元する必要があるということだ。これらの発言には強い暗示が含まれる。米国の同盟国に対する主人としての優先的な地位をほのめかしているが、これは経済もしくはその他の利益を手にすることが直接的な狙いだ。


 米政府の一部の人物にとって、この世界は自宅の庭であり、米国のためだけに存在している。現政権は米国の対テロ戦争による赤字を引き継いでいるが、何か事を成し遂げようとするならば、保護されている国に対してその安全と幸福の見返りを求めるのが自然だ。


 安保条約を破棄する可能性については一種の脅迫であり、これによって圧力をかけ、米国の戦略的意志に従わせようとしている。米国の現政権は同盟国の利益を重視しておらず、同盟国の弱みを握ることに長けている。これは医者が患者の不安を煽り、プレッシャーをかけ緊張させるようなもので、同盟関係の主である米国への依存を強めさせようとしている。


 欧州では「ロシアの脅威」の事実をこしらえ、アジアでは「中国の脅威」をこしらえられるかもしれないが、皮肉なことに脅威がなくならないうちに米国自身が脅威になっていることだ。同盟や条約から離脱するとし、同盟国を脅迫・恐喝しようとしている。しかし米国が今回、実際に「離脱」する可能性は低い。同条約を破棄し日米同盟を弱めれば中国をけん制しにくくなり、インド太平洋戦略の方向・意図にもとるからだ。

 

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