また、中国のコンビニは日本のコンビニの半世紀にわたる運営経験を積極的に取り入れ、専用商品を充実化している。便利蜂は店内に専用エリアを設置し、唐揚げやおでんなどを販売。このような日系コンビニの伝統的な軽食は中国でも人気がある。これについて、日経中文網は、「新興コンビニの便利蜂が提供する全て揃った商品とサービスは、日系コンビニに少しも遜色ない」と評価した。
しかし、日系コンビニの商品システムをそのまま中国に移せば、中国本土の消費者のニーズを満たすことはできない。2000年以降、コンビニの自主ブランド充実化傾向が日本で広まり、中国のコンビニも独自商品を開発する時代を迎えた。
日本のコンビニが成功した大きな理由は、日本人の「胃」を理解したことである。日系コンビニの伝統的なおにぎりやサンドイッチなどの包装食品は、中国人が好む温かい食べ物の代わりにはならない。この状況に対し、便利蜂はタイミングよく国内で最初の温かい食べ物を販売するコンビニブランドになり、日本から生産ライン一式を調達し、食材の質を保障し、商品の輸送と保管を厳格に管理している。また、ビッグデータを通して分析し、店舗にメニュー更新を指導している。
コンビニ理念の見直し 科学技術が小売サービスの向上を後押し
「無人セルフ」と「人工知能」を主な成長点とし、次々と流れ込む資本パワーを武器にし、中国のコンビニの市場拡張段階は続くと見られる。
設立当初から、便利蜂は「科学技術型」コンビニの構築を強調してきた。モバイル決済、セルフ決済、顔認証決済などの便利なサービスを通し、便利蜂はスマートシステムでオンライン・オフラインを連動させ、スマート供給チェーンを形成し、AIやビッグデータなどの科学技術を生かして小売サービスを向上させ、日本企業が何年も前に定義したコンビニ理念を見直したいと考える。
便利蜂の店舗を実地調査し、日本メディアは「便利なモバイル決済」と「レジのないコンビニ」について読者にセルフ決済とモバイル決済の手順を詳しく紹介した。客はセルフ決済の機械でバーコードをスキャンし、スマートフォンで決済する。また、スマートフォンで商品のコードを直接スキャンして決済することもできる。客は入店し、気に入ったものを手に取り、携帯電話のアプリで決済するだけでよい。
また別の日本メディアは、「驚くことに、写真の中の便利蜂にはレジがない。日本でレジに店員がいないというのは気まずい状況で、特に年配の人はどうしてよいかわからない。しかし、中国ではモバイル決済などが全ての年齢層に行き渡っている」と論じた。