米日韓関係の冷え込み、いつまで続くか

米日韓関係の冷え込み、いつまで続くか。客観的に見ると、米日・米韓・日韓、さらには米日韓関係の上述した変化の原因は複雑で、その流れの概括は容易なことではない。ただし次の3点には現実的な意義、傾向を示す意義があるだろう…

タグ:米日 米韓 多国間主義 地域協力 

発信時間:2019-12-26 14:39:05 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 北東アジア問題の多くの観察者は、今年6月より米日韓関係が急激に冷え込んでいることに注意している。まず、米日の緊密な関係に緩みが生じている。経済貿易協力を中心に、日本の「脱米入亜」の意思表示が続いている。中米貿易摩擦の中身と外部への影響が複雑化するなか、中日関係が正常化を実現した上で絶えず新たな好材料をもたらしているが、これはそれをよく裏付けている。その一方で、米韓双方の朝鮮政策の方針をめぐる溝が深まり、日韓の対立において米国が日本側に肩入れをしている。米国は韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の延長問題で高圧的な態度を取り、さらには米軍駐留経費で過度な分担を求め、戦時作戦統制権の返還に終わりが見えていない。これにより韓国の産学官及び社会各界は、米国一辺倒に対する不満をつのらせ、「脱米国」の声が大きくなっている。(筆者・笪志剛 黒竜江省社会科学院北東アジア研究所所長、研究員)


 米日・米韓関係の温度差、日韓の対立の長期化は、米日韓の3カ国関係にも影響を及ぼしている。米国は日韓関係の仲裁、安保関係の強化の能力が大幅に低下している。これにより日韓を利用し北東アジア、アジア太平洋、さらにはインド太平洋の地政学的戦略を強化することが、かつてないほど困難になっている。それでは米日・米韓関係、さらには米日韓関係が冷え込む原因とは何か。この状態は一時的なものか、それともすでに中長期的な流れを形成しているのだろうか。米日韓関係の二国間さらには3カ国間の変化を受け、中国はいかに立ち位置を画定し、それに応じた選択をするべきだろうか。


 客観的に見ると、米日・米韓・日韓、さらには米日韓関係の上述した変化の原因は複雑で、その流れの概括は容易なことではない。ただし次の3点には現実的な意義、傾向を示す意義があるだろう。


 (一)多国間主義の理念の堅持において、米日韓に重大な食い違いが生じた。米政府は「米国ファースト」という一国主義を掲げ、貿易で保護主義政策を行い、国内の政治動員でポピュリズムを煽り、貿易パートナー及び同盟国に対してさまざまないじめを行っている。外向き型発展により多国間体制の中で生存を求める日韓は、地政学及び経済貿易の圧力に直面した。多国間枠組み内で各自の利益の最大化を求め続けるべきかは、米日・米韓関係の冷え込みの分水嶺になった。


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