米日に迎合 迷走する韓国の外交

中国網日本語版  |  2022-02-15

米日に迎合 迷走する韓国の外交。注意すべきは、3カ国が共同声明の中で初めて「台湾海峡の平和と安定の重要性」を取り上げ、米日による中国への内政干渉を韓国が迎合したという消極的なシグナルを発したことだ…

タグ:米日韓 台湾海峡 選挙 インド太平洋

発信時間:2022-02-15 13:57:09 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 米日韓はこのほどハワイで3カ国による外相会談を開き、かつ5年ぶりに共同声明を発表した。米国が先ほど新たな「インド太平洋戦略」を打ち出したばかりだが、今回の外相会談には新鮮味がなかった。3カ国の協力の重要性を強調し、朝鮮のミサイル発射、ロシアとウクライナの対立、ミャンマーの危機などの「インド太平洋」及び世界的な問題を羅列した。米国の北東アジア同盟体制の「団結と一致」の宣伝に力を入れた。(筆者・項昊宇 中国国際問題研究院アジア太平洋研究所客員研究員)


 注意すべきは、3カ国が共同声明の中で初めて「台湾海峡の平和と安定の重要性」を取り上げ、米日による中国への内政干渉を韓国が迎合したという消極的なシグナルを発したことだ。


 文在寅氏による5年弱の政権運営において、韓国の対外政策は現実的で理性的な特徴と、自主とのバランスの維持の必要性を示した。特に米国が全面的な対中競争・けん制を仕掛けるなか、韓国は自国の利益を立脚点とし、独立自主の外交政策の方針を貫き、米国の反中に完全に追随していない。中国けん制を狙いとする「インド太平洋戦略」と距離を保ち、かつ新疆・香港・台湾関連の問題においても慎重な態度を示している。


 3月9日の大統領選が近づくなか、韓国国内の政治の雰囲気が日増しに緊張化し、中国への態度にも微妙な変化が生じている。これには内外両面の理由がある。


 (一)選挙症候群。韓国の政界の進歩派と保守派が真っ向から対立している。現在の大統領選の状況は膠着し、結果の予測が難しい。激しさを増す選挙において、2大陣営の候補者は相手側のスキャンダルをつかみ攻撃しあい、大衆に迎合する公約を次々と発表している。北京冬季五輪の開会式における中国の朝鮮民族の衣装、ショートトラックにおける審判の問題について、韓国の一部のメディアと政治家が大掛かりで喧伝し、反中ムードを極力煽り立て、中国関連の民意を急激に悪化させている。


 (二)米国の抱き込み。バイデン政権は発足後、米日韓による「鉄のトライアングル」関係を再構築し、3カ国の軍事協力を強化し、北東アジアで堅固な中国けん制前線基地を作ろうとしている。しかし文政権は、自国を抱き込もうとする米国に対して「曖昧戦略」を取っている。さらに日韓の対立が加わり、韓国は米国が作る「中国けん制同盟体制」の弱点になっている。米国は新たな「インド太平洋戦略」の中で、同盟国との協力をさらに重視・強化し、「有利かつ相互に強化する」同盟体制を構築し、中国などの敵を念頭に置く「集団の実力」を形成するとした。米国にとって、政局の変化は韓国を「中国けん制の戦車」に乗せる絶好のチャンスだ。

 

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