2011年に福島第一原発から放射能漏れが発生してから11年弱になるが、原発事故の処理済みの「除染土」が3月末まで、福島県内の貯蔵施設にすべて搬入される見込みだ。総量は約1400万立方メートルにのぼる。日本政府はこれらの「除染土」の再利用を検討している。しかしこの計画は現在、多くの市民から反対されている。環境省の職員は、「今後は『除染土』への理解と認識に取り組む」と述べた。時事通信社が28日、伝えた。
日本の関連法律と規定によると、これらの「除染土」は2045年までに福島県外に移して処理しなければならないが、その搬入先は現在も決まっていない。環境省は放射性物質の濃度が低い「除染土」(全体の約4分の3)を、全国各地の公共事業及び農業用地で使用することを検討している。
福島県飯舘村の農業用地では、すでに「除染土」を使い花や野菜などが栽培されている。その一方で、同県の二本松市と南相馬市の市民が、「除染土」の道路工事への使用に反対していることから、関連工事が中断を余儀なくされている。
時事通信は、日本政府による「除染土」の再利用計画は今後、大きな課題に直面する可能性が高いと分析。東京大学の開沼博准教授(社会学)は、「福島から離れた地域の人々は『除染土』を受け入れがたい。政府は関連情報を十分に公開し、人々の放射能への懸念を払拭するべきだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年3月2日