NATO首脳会議がまもなくスペインの首都マドリードで始まる。今年は従来と異なり、NATOのリーダーである米国が悪意を抱き、非NATO加盟国の首脳を招待した。日本の岸田文雄首相はその一人だ。新華社が伝えた。
周知の通り、NATO首脳会議はこれまで日本と何ら関係がなかった。しかし岸田氏は暗黙の了解で米国側の手配に合わせ、隣国の気持ちを顧みずこの招待を「快諾」し、出席すると大々的にアピールした。岸田氏はこれにより、戦後日本の平和主義の原則に背く記録を作り、NATO首脳会議に初めて出席する日本の首相になる。日本は早くからNATOについて腹を決めていた。日本の首脳は今世紀初頭、NATOのブリュッセル本部を訪問していた。今や日本はより頻繁にNATOと交流し、合同軍事演習を行い、軍事費の支出基準をNATOに合わせようとしている。
日本の一部の政治家は米国とNATOへの追随により、米国及び米国が主導するNATOの力を借り、日本の「大国としての身分」を認めさせようとしている。「第二次大戦の敗戦国」のレッテルを剥がし、「アジアの軍事・政治大国」の地位を再構築しようとしている。そこで日本はNATOの汚水を東洋に引こうと焦っている。岸田氏は受動的にNATO首脳会議の聴衆になるのでは満足できず、自発的に行動しようとしている。日本メディアの報道によると、岸田氏は首脳会議の席上、アジア太平洋に注意を向けるようNATOに呼びかけ、かつ防衛力の根本的な強化などの主張を掲げる見通しだ。
日米の結託は必然的にアジア太平洋諸国の人々から強い反発を受ける。いわゆる「アジア太平洋版NATO」の構築、もしくはNATOの「アジア太平洋化」の加速は、いずれも歴史の流れに背くものだ。アジア太平洋で悲劇を複製し、新たな動乱を生もうと企むものだ。インドのジンダル・グローバル大学の教授は、「NATOがアジア太平洋で動きを過度に活発にし、中国をけん制し軍事連盟を拡大するならば、地域の新たな緊張情勢を生む。アジアの多くの国が過去に植民地支配され、大国から圧迫・酷使されている。地域諸国の人々は得難い平和的発展の環境を惜しみ、動乱と戦乱の再演を、軍事集団及び陣営の対抗のアジア太平洋への持ち込みを絶対に許してはならない」と述べた。中国外交部の汪文斌報道官は以前、「NATOはすでに欧州を乱しているが、アジアと全世界を乱そうと企てるべきではない」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年6月29日