米国一辺倒は、日本が「大国」になるための近道にあらず

中国網日本語版  |  2022-07-27

米国一辺倒は、日本が「大国」になるための近道にあらず。日本の右翼勢力は米国と共に「ルール」を作れることを大喜びしているが、米国による「ルールの覇権」のお先棒を担げば日本自身にも害が及ぶことを意図的に無視しているよう…

タグ:経産相 ワシントン 2+2

発信時間:2022-07-27 13:53:51 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

筆者=霍建崗・中国現代国際関係研究院日本研究所副研究員

 

 日本の林芳正外相と萩生田光一経産相は今月末にワシントンを訪問し、米国のブリンケン国務長官及びレモンド商務長官と「日米経済政策協議委員会」(経済版2プラス2)の初会合を開く。安全版「2+2」に続き、日米は経済分野でも協調を急いでいる。日本メディアによると、会合の目標は大まかに言えば「国際基準」を作り、かつ日米が作ったこの基準をG7及び「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」に広げることで、日米の経済面の「主導」を実現することだ。

 

 「経済安全」を過度に強調し、正常な経済・技術交流への政治的な干渉を放任する。これは日本が国益を見失っていることを反映している。日本の指導層は、中国は日本が「大国」になるための壁であり、中国の平和的な発展は日本の「脅威」であるという前提を設けた。この固執が深まると、「隣人が斧を盗んだ」という心理的な問題が生じる。中国がどうであれ、日本に対するいわゆる「脅威」とされる。この固執はまた、日本政府及び民間の国益に対する理性的かつ正確な判断を大きく歪めている。客観的に言えば、開放的なウィンウィンの経済・技術協力の方が関連国の利益の最大化をもたらす。価値観先行で、さらには何事も「脅威」とみなすならば、正常な経済・技術交流を妨害する措置を講じやすい。実際に日本の経済界は政府によるいわゆる「経済安全」の過度な強調を疑問視している。人為的な妨害が彼らの利益を損ね、実質的に日本の国益も損ねるからだ。ところが日本の政界と、右翼・保守勢力に間違った認識を注ぎ込まれた民意が「経済安全を強調すべき」と考える時に、他者から脅かされない「ポリコレ」が生まれることが問題だ。

 

 日本の右翼勢力は米国と共に「ルール」を作れることを大喜びしているが、米国による「ルールの覇権」のお先棒を担げば日本自身にも害が及ぶことを意図的に無視しているようだ。米国の覇権の特徴は、真の国際ルールを無視し、独自のルールを他国に押し付けることだ。日米初の経済版「2+2」の主な特徴の一つは「ルール重視」で、「経済安全」における「人権ルール」を重視するほか、海外インフラ整備におけるいわゆる「透明性と持続可能性のルール」を重視しなければならない。日米は実際には、「ルール重視」が「人権」とやらのためではなく、またインフラ整備を必要とする発展途上国のためでもないことを良く知っており、「ルール」を強調することで中国を攻撃し制約しようとしている。ただしこれは本当に日本にとって良いことだろうか。


 日本もかつて米国の「ロングアーム管轄」から大きな害を被った。ある日本メディアは、日米の今回の経済版「2+2」でいわゆる「人権侵害を排除する供給網」の統一基準を作ることで、日本企業が国際市場で米国の禁輸などの措置の脅威を受けなくなるとの見方を示した。ところが実際の結果はそうなるだろうか、これは非常に疑わしい。米国のルールの覇権は詰まる所、米国一国の利益に奉仕するものであり、日本企業がその利益に手を付けようとすれば米国は容赦しないからだ。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年7月27日

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