日本主導の第8回アフリカ開発会議(TICAD)が今月27、28日に北アフリカのチュニジアで開催される。日本政府の複数の消息筋によると、新型コロナウイルスに感染した岸田文雄首相がリモートで出席する。またアフリカの30万人の人材育成支援を発表し、「中国のアフリカにおける影響力に対抗」するという。環球網が伝えた。
アフリカは大きな市場で、各国が現地を開拓し、事業展開している。しかし日本のように、協力と発展ではなく、ややもすれば「中国対抗」を目標とする国は少ない。日本側が中国に焦点を絞り、アフリカに対する一連の「重大」投資措置を打ち出そうとしているが、今回の会議の出席者が減り、規模が縮小する見込みであることから、日本の多くの関係者は「TICADの格が下がる」と懸念している。
TICADの影響力の低下のより深い理由は、日本の対アフリカ投資や人員交流などが徐々に減少していることと分析されている。日本は米国の外交戦略に追随し、中国を仮想敵国とし、アフリカを駆け引きを展開する戦場とし、政治的条件をつけている。すでに多くのアフリカ諸国が愛想を尽かしている。
日本のやり方は「アフリカ諸国から総スカン」
24日付ウガンダ紙は、日本企業はアフリカ大陸を理解しておらず、大半の企業が近くの市場に引き続き専念していると分析した。アフリカで事業展開する日本企業数は、2010年の520社から2019年の796社に徐々に増えたが、感染症の影響を受け近年は投資総額がやや減少している。
国連貿易開発会議(UNCTAD)がこのほど発表した「世界投資報告書2022」によると、昨年の対アフリカ諸国FDI(海外直接投資)は過去最大の830億ドルにのぼった。アフリカ最大の海外資産保有者は依然として欧州で、英国(650億ドル)とフランス(600億ドル)が最も多かった。また中国商務部が発表したデータによると、2020年末現在の中国の対アフリカ投資残高はすでに434億ドルを超えており、アフリカの50数カ国に投資している。
日本のアジア太平洋フォーラムの田中健二理事長は、「日本と中国は絶対にアフリカで競争してはならない。現在手元にあるデータによると、アフリカに常駐している日本人は数千人のみだ。日本は60年代よりアフリカで多くの取り組みをしているが、自国の経済成長が減速すると、海外で展開できる範囲が限定的になった。中国は常にアフリカに関心を寄せている。本来ならば中日の間には大きな協力の余地があるが、日本の政治家の態度を見ると、中国との競争の傾向の方が強い。日本企業がアフリカに派遣できる人数は限定的で、日本資本も対アフリカ投資のボトルネックを迎えている。今は中国との協力の絶好のチャンスだが、企業間の協力は今のところ少ない」と述べた。
南アフリカ誌の編集長は、「日本による対アフリカ投資拡大の意向は歓迎されるが、意向は実現に移されなければならず、アフリカの人々のためになるべきだ。過去数十年の日本の対外政策を見ると、アフリカは日本の優先的な選択肢になっていない。これは日本が常に米国の外交戦略に追随する流れと一致する。これまで日本は金融機関を通じ対アフリカ投資に加わったが、往々にして西側のように条件付きだった。このような受動的に支援を受けるやり方に、多くのアフリカ諸国は愛想を尽かしている」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年8月26日