日本の「徹底的な現実主義」 ②ゼロサム思考によりすべてを捉えようとする

中国網日本語版  |  2023-04-17

日本の「徹底的な現実主義」 ②ゼロサム思考によりすべてを捉えようとする。

タグ:

発信時間:2023-04-17 14:19:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 世界の大国になることは、日本の主流政治勢力の長期的な目標だ。大国になるために、「最強の同盟国」を頼りにし「対立する側」を作ることも、日本の外交の伝統になっている。現在の日本の外交戦略において、中国は「対立する側」だ。日本が第二次大戦前の長期に渡り自国を黄色人種の代表とし、欧米を対立する側としていたのと同様、これは必ずしも敵国を意味しない。見落とせないのは、日本が戦略レベルでゼロサム思考によりすべてを捉えようとすることだ。中国を「脅威」とする日本の政治家の多くには、「相手の得は自国の損」、中国の台頭は日本の戦略的な地位の低下を意味するというおかしな論理がある。この「脅威論」には同時にツールとしての一面もある。「対立する側」を作り、「脅威」を誇張することにより、日本は最近稀に見る意見の一致を得ている。岸田内閣の低迷していた支持率も今や上昇傾向を示している。


 日本の外交のこのやり方には危機が隠されている。日本で主流の意見によると、現在の日本が米国側を選ぶのは確かに「現実主義」の現れだ。しかし日本の著名な思想家である丸山眞男は「現代政治の思想と行動」の中で、日本に特有の「現実主義」について▽現実主義とは現状への消極的な肯定▽現実主義の一元性(その他の選択を認めない)▽現実主義の源は権威ある勢力の観点――などの特徴を指摘している。日本の現在の選択は、丸山の当時の批判から脱していない。例えばゼロサム思考は「現実主義」とされ、対話とウィンウィンを主張する観点は「幼稚」で「非現実的」とされる。指摘しておく必要があるが、日本は第二次世界大戦の時期にこの「現実主義」により深淵に陥った。当時の日本は間違った道を歩み続けたが、現在は当時の論理を再び持ち出しているように見える。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年4月17日


Twitter Facebook を加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集     中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで