国民経済・社会発展計画に関する報告(2010年)

タグ: 国民経済・社会発展計画 報告 2010年

発信時間: 2010-03-16 16:22:59 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

(六)改革開放は一段と深化した

重点分野と肝要な部分の改革は新たな進展をみせた。農村の改革はいっそう進み、集団所有林地の林権制度改革は全国的規模で進められ、農家への使用権付与が確定した林地は一億ヘクタールにのぼり、全国の集団所有林地の六〇%を占めている。企業の改革は新たな一歩を踏み出し、年初一四二社あった中央企業は調整をへて一二九社に減り、試験的に取締役会を規範化した企業は二四社に広がっている。基盤電信業関連企業の資産・業務再編がほぼ完了し、第三世代(3G)移動体通信業の市場競争の枠組みが初歩的に形成された。中小企業の発展をいっそう促進する若干の意見を公布、実施し、民間投資の奨励・誘導策を積極的に検討、制定し、中小企業の市場参入範囲を拡大し、市場参入のハードルを引き下げ、投融資ルートを広げ、投資環境は改善された。財政・税制・金融の改革は積極的な成果をあげ、消費型付加価値税に転換する改革を全面的に実施した。精製油価格と租税・費用の改革は順調に進められ、道路整備費など六項目の費用徴収は完全に撤廃された。金融機関と資本市場の改革は引き続き深まり、「ベンチャーボード」(新興企業向け市場)が本格的に発足し、国家開発銀行の商業化転換と農業銀行の株式制改革が着実に進み、クロスボーダー取引における人民元建て決済の試行作業がスタートした。投資体制の改革をいっそう深化させ、引き続き投資の審査・許認可項目を整理し、政府投資の配置と管理方式を改善した。資源関連製品の価格および環境保護にかかわる料金徴収改革が着実に進んでおり、電力ユーザーと発電企業が直接取引する試みも進められた。医薬衛生体制を深化させる改革は全面的にスタートし、改革実施案および一五の関連文書を公表し、基本医療保障制度の整備や、国家基本医薬品制度の実施、末端医療衛生サービスシステムの健全化、基本的公共衛生サービスの均等化の促進など、重点的な改革を秩序よく推進した。業績給制度改革が義務教育の学校、公共衛生や末端医療衛生などの事業部門で実施され始めている。文化・報道・出版体制の改革も着実に推進されている。包括的改革試行区域における諸改革は秩序正しく展開されている。

対外開放は積極的な成果を収めた。労働集約型製品、ハイテク製品、高付加価値製品など六九五五のHSコードの製品の輸出税還付率を四回にわたって引き上げ、穀物、化学肥料および一部の工業製品など一〇二品目の輸出関税を撤廃し、もしくは引き下げ、また一八〇四項目におよぶ加工貿易制限類及び禁止類の目録を調整・削減し、貿易摩擦に積極的に対処し、外部環境の激変によってもたらされた不利な影響を効果的に軽減し、これによって輸出入の下げ幅は逐次縮小して、年末時点において下降から上昇への転換を実現した。年間輸出入総額は二兆二〇七二億二〇〇〇万ドルに達し、そのうち、輸出額は一兆二〇一六億六〇〇〇万ドル、輸入額は一兆五五億六〇〇〇万ドルであった。国際市場が大きく冷え込んで商品価格が低下したことに加え、わが国の輸出製品は中・低級品が中心であるため、輸出入総額は一三・九%減少し、八%増の計画目標を達成できなかった。外資利用構造を引き続き調整した。中・西部地区における外商投資優位産業目録を公布、実施して、外資がハイテク産業や先端製造、研究開発の領域および資源節約型、環境保全型産業へ投下するように導いた。通年の外商直接投資(銀行、証券、保険の分野は含まず)導入額は九〇〇億ドルで、計画目標を二四億元下回った。年末時点での国の外貨準備高は二兆三九九二億ドルで、前年末に比べて四五三一億ドル増加した。対外投資・提携は世界的不況の逆風を跳ね返し、エネルギー資源の共同開発、企業の海外における吸収合併・買収、対外工事受注、労務協力は新たな進展をとげ、通年の対外直接投資額(非金融部分)は四三三億ドルで、六・五%増となり、対外工事受注の売上高は七七七億ドルで、三七・三%増となった。

     1   2   3   4   5   6   7   8   9   10    


コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。