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論評:新たな国際的な枠組みの輪郭が出現 |
発信時間: 2009-12-04 | チャイナネット |
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――09年の国際情勢の回顧と思考
呉建民(上海国際問題研究センター理事会主席、外交学院教授)
2009年が過ぎようとするいま、今年の国際情勢の変化を回顧すれば、私は、最も注目すべき特徴は、新たな国際的な枠組みの輪郭が現れ始めたことではないかと考える。 国際的な枠組みとは、国際関係における一種の相対的に安定した状態のことであり、一般に比較的長い時間持続する。91年12月25日、ゴルバチョフ氏がソ連の大統領としての使命は終ったと宣言し、ソ連が正式に解体され、赤旗がクレムリン宮殿から降ろされたことは、戦後形成されたヤルタの枠組みが解体され、新たな枠組みに移行し始めたことを示すものだ。枠組みが国際関係において相対的に安定した状態であるならば、それは各方面の力が相対的なバランスを実現したことを意味しており、だからこそ、それはかなり長い時間にわって安定するのである。古い枠組みの解体は古いバランスが崩されたことを意味する。いわゆる過度期とは、新たなバランスへと向かう時期のことである。一旦、新たなバランスが実現すれば、新たな枠組みが形成される。 新枠組みの輪郭の出現を表徴する基準とは何か。先ず、この新枠組みにおいて、どの国が国際舞台の中心に置かれているかである。第2に、世界のどの地域が国際関係の重心になっているかである。第3に、新枠組において、どの国の地位が過去に比べて相対的に下がっているかである。上記3点に即して09年の世界情勢を観察すれば、今年が新たな枠組の輪郭が現れ始める一年になる可能性のあることに気づくだろう。 国際舞台の中心に置かれた国は往々にして世界が直面する大問題に対して先ず一つの見方を示し、それがさらにある種のメカニズムを通して、議論と修正を経て、徐々に世界の共通認識へと変わっていく。 |
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