1950年4月1日、中国とインドが正式に外交関係を樹立してからすでに60年。2010年は中印関係の発展にとって重要な1年となり、双方は国交60周年を祝うと同時に、「中国フェスティバル」や「インド・フェスティバル」などを開催することにしている。張炎・駐印大使は「チャイナネット」のインタビューに応じ、中印関係60年の発展の過程を回顧し、新たな歴史的背景の下での両国の国際問題における地位や役割を評価、また今後の発展に向けた展望について語った。
――中国を竜に、インドを象にたとえることがありますか、こうした比喩は妥当だと思いますか。いわゆる竜と象の争いとは、何を指しているのでしょう。政治的、軍事的、文化的、または経済的なものですか。
国際的には竜と象はそれぞれ中国、インドのイメージの代表と見られています。私がさらに述べたいと思うのは、「竜と象が協力して、共に発展を求める」ことです。
中印は世界で最大の発展途上国で、同様の歴史的遭遇と共同の発展目標を有しており、現在では同じ様な歴史的チャレンジにも直面していて、国際的な重大問題において同じまたは似たような立場を取っています。中印の協力、その利は双方にあり、アジアと世界にも恩恵が及ぶものです。両国の指導者は、世界には中印を共に発展させるための十分な余地がある、と考えています。トウ小平氏は次ぎのように述べています。「真のアジア太平洋の世紀またはアジアの世紀は、中国とインド、その他の隣国が発展するのを待ってようやく到来する」
――中国の発展と新興(中国の台頭)にインドはどんな態度を取っているのでしょう。やはり恐れ、抑制またはけん制。中印の間に相互不信の問題は存在しているのでしょうか。どうしたら解決できるのでしょう。
中印両国はいずれも相手側の発展に強い関心を寄せており、インドでは、ますます多くの各界の人々が、中国の発展を理解し、改革開放後に収めた極めて大きな成果を賞賛、積極的に評価するようになりました。同時に、協力を強化して、共通の利益を実現するよう主張しています。
もちろん少数ですが、中国の発展を公正に、客観的に見ることのできない人もおり、そうした人の一部は今日の中国の現実を理解していないか、または西側メディアの誤った影響を受けているか、また極めて少数ですが、中国に対する偏見によるものもあります。ただ、これは主流ではありません。中国はあくまで平和な発展の道を歩き続けており、いかなる国にも脅威になることはないのです。ますます多くのインドの有識者が、中国の発展はチャンスであって、「脅威」はないと認識するようになりました。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年3月30日