戴旭:中米戦争は決して矯激ではない

戴旭:中米戦争は決して矯激ではない。 将来の一定期間内に、中米間に戦争が生じるというのは決して矯激なことではない。最も可能性のある状況は、米国が策動する中、中国と領土や領海をめぐって紛争のある周辺諸国が、主権問題を理由に中国との間で衝突ないしは戦争が起きるケースであり、これも「単独代理人戦争」と呼べるだろう…

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発信時間: 2010-08-20 10:42:08 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

空軍上校・戴旭

将来の一定期間内に、中米間に戦争が生じるというのは決して矯激なことではない。最も可能性のある状況は、米国が策動する中、中国と領土や領海をめぐって紛争のある周辺諸国が、主権問題を理由に中国との間で衝突ないしは戦争が起きるケースであり、これも「単独代理人戦争」と呼べるだろう。

資料写真:日本航空自衛隊F-2戦闘機編隊

戦争を通じて拡張を図るのが米国の本性だ。米国の学者はその著書で、「規模巨大な社会改造を通して、米国はすでに好戦的なスパルタ国家となった。この改造と転換は百年目に起きたが、その深刻な影響は、少なくとも今後百年は及ぶだろう」と記している。

米国のある著名なシンクタンクは十数年前、米国政府に非常に詳細な戦略を提起している。3路線の第1歩は、中国を分化・西欧化することで、中国社会全体から対抗意識を失わせる。第1歩が奏効しなければ、第2歩として、中国の周囲に戦略的な包囲網を形成することで、中国に米国の戦略に加わるよう迫る。第2歩がなお奏効しない場合は、第3歩として、中国との一戦は惜しまないが、最良の方法は直接参戦せず、中国と重大な利益紛争のある周辺国家との衝突、あるいは中国内部の民族地区での動乱の発生を策動するというものだ。

現在の米国はまさに、中国周辺に「C」型包囲網を構築し、しかも中国の周辺諸国と緊密な政治・軍事的関係を維持するなど、こうした3路線に沿って進んでいる。米国は中国への武器輸出を禁止していながら、中国周辺地域に対してはむしろ武器を提供し、彼らを武装させている。また、米国はチベットや新疆の分裂勢力も支持している。これらはいずれも米国の大戦略の一環である。

目下の情勢から見れば、米国はまさに「反テロ」を名目に、中国周辺地域に軍事基地を増設し、各種の大規模な軍事演習を展開。演習はほぼすべての作戦を想定している。米国は政治や地勢学的政治面で戦略を練るとともに、軍事面でも大々的に研究を進めている。米国内で、中国を仮想敵国とした大規模な空中戦演習、ネット戦演習を行っているほか、レーザー砲など次世代新理念の武器も開発している。こうした準備態勢は中国にとって直接的な威嚇であり、周辺の小国に暗に陽に中国をけん制するよう挑発するものだ。例えば、今回の米韓軍事演習は、中国の実力を測り、中国の作戦理論を直接検証するためであり、米国は数々の軍事演習を通じて、その理論の実施可能性を検証してきた。ヒラリー米国務長官は南中国海問題に言及した際、米国のこうした隠れた戦闘への姿勢を明確に表明。中国の周辺での圧力はますます強まっている。

米国は中国の国家利益を完全に尊重せず、一歩一歩迫りながら、周辺国を武装させることで、中国の利益に圧力をかけるに任せている。重要な利益を擁護するに当たって、中国は多くの面で譲ろうとしても譲れるものはない。絶えず迫り続ける一方で、すでに退路はない。中国が、相手が米国であることを理由に、自らの合法的利益にかかわる面で絶えず譲歩し続けることはないだろう。中国がこれまで自身に強いられてきた戦争をいずれも勇敢に迎え入れたのも、理に、法にかなったものだ。米国が依然として慎重にならなければ、両国が将来、衝突しあるいは戦争をする可能性は100%ある。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年8月20日

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