新中国、日本戦犯「改造」の道のり

新中国、日本戦犯「改造」の道のり。 周恩来総理は、「民族間の恨み、階級間の憎しみ、それを忘れてはいけない。しかし、それでも私たちは彼らを「改造」し良くしなくてはいけない。彼らを生まれ変わらせ、我々の友にしよう。日本戦犯を『鬼』から『人』に変えられるかどうか、これこそ中国文化の知恵と力量に対する試練なのである」と述べている…

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発信時間: 2010-11-18 16:18:04 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

人道主義の基本理念と政策原則

資料写真

日本人捕虜に対しての人道的な待遇はいろいろな所に表れている。

まずは食事。1日必ず3食(管理職員は1日2食)、十分な食事を与え、きつすぎる労働はさせない。日本人はコウリャンが入ったご飯が好きではないと分かると、周総理は「収容されている戦犯は国際法の規定に従って扱うべきである。日本人の民族習慣を尊重し、戦犯を将官、佐官、尉官の3つの階級に分け、階級ごとの基準に従い食事を与えること」と指示した。

次に医療衛生。病気にかかった戦犯はすぐに治療と細心の看病を受ける事が出来た。管理所には心電図やX線、漢方から西洋の医薬品まで全て揃っている。毎年2回、戦犯の健康診断を行い、視力の良くない者にはメガネを作り、虫歯があれば治療を受けさせ、手足を失った者は技手や義足を作った。結核や梅毒にかかった者には輸入物の貴重な薬を与え、重病患者は管理所の外の病院に移し、専門的な徹底した治療を受けさせた。

そして、多種多様な文化活動。管理所は様々な娯楽道具を用意した。戦犯は「合唱隊」や「ブラスバンド」を結成し、演奏会を催したり、自作自演の演劇を上演したりした。毎年の春と秋には運動会も行なった。1956年1月10日、中国共産党中央委員会は、「戦犯参観を執り行うことに対しての具体的な計画」と言う命令を下した。管理所は中央委員会の意向に沿って、戦犯を3つのグループに分け、2月6日から北京、上海、南京、東北地方など11の都市と99の文化施設や学校などを巡る見学旅行を企画した。挑戦的に官房を乱していた鹿毛繁太氏は見学から帰った後、感慨に浸ってこのように話した。「この果てしない中国の大地で、殺害された中国愛国志士の鮮血が染み渡っていない場所は一片も無く、虐殺された中国人の骨が埋葬されていない土地はひとかけらもありませんでした。私は自分の罪の重大さを認識し、今後は自主的に自分の帝国主義思想を徹底的に排除し、新しく生まれ変わりたい。」

資料写真:2005年6月28日、撫順戦犯管理所で謝罪する日本の元戦犯・大河原孝一、高橋哲郎、綿貫好男、島亜壇(左から)

最後は家族との繋がりである。1956年から、管理所は国務院の指示に従い、5年以上収容されている戦犯の家族との手紙のやり取り、家族との面会や同居を許可した。周恩来総理は「服役期間中に態度が良好だった戦犯に関しては、早期釈放をしても良い。年配者や体が弱い者或いは病人も釈放を考慮し、家族の訪中や見舞いなどを許可する」と支持した。これは中国が両国の不愉快な歴史の終結を望み、全面的な友好関係を築くことを願っていることを真に表わしている。

これを受け、訪中した元日本軍の藤田茂中将の妻は「藤田がこのような重い罪を犯したことに、私自身も罪の意識を感じます。どうか、私も夫と共に服役させてください」と話した。このような肉親の思いは、日本戦犯が人の心を取り戻し、思想を変えることに大いにプラスになった。人道主義は日々の生活に対する配慮や人格の尊重によって表現されるべきものである。

反省学習と罪の告白という「改造」工程

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