■プラグマティズム外交
米国が南中国海問題に介入するのは本当に東南アジア諸国を助けたいからではなく、東南アジアでの指導権の確立を狙ったプラグマティズム外交に過ぎない。この点については東南アジア諸国の一部もいくらか警戒している。例えばフィリピンのロムロ外相は8月9日「南中国海交渉はASEAN諸国と中国の間で行われるべきであり、米国その他いかなる第三国の介入も不要だ」と明言した。マレーシアのメディアも同日「ワシントンは余り喜び勇んで地域問題に手を突っ込むべきではない。これは問題を解決するのではなく、いざこざをもたらすだけだ」と指摘した。インドネシア紙「ジャカルタポスト」も「南中国海は平和で安定した海域だ。米国の歓心を買うために中国との関係を破壊してはならない」と指摘し、米国の意図を跳ね返すよう政府に求めた。
「人民網日本語版」2010年12月16日