対談―米国の中国「包囲」は無力
広州日報 ある人は、米国は今、中国に対しC形の「包囲網」を構築しつつあると見ています。これをどう考えますか。
グレイザー上席研究員 オバマ政権の「アジア回帰」という戦略は中国をけん制、または戦略的に中国を包囲することが目的だとするのは正しくない。オバマ政権は中国との積極的、協力的かつ全面的な関係を確立しようとしている。
オバマ氏は就任後、米中関係をグローバルなレベルまで高めることに期待を示した。また、東アジアサミットのような東アジアの多角的メカニズムにおいて、米国は中国やその他の国との緊密な協力を希望している。私は、米国のアジアにおける行動は主として中国に対応したものだとは考えていない。米国の軍事行動は中国とほとんどいかなる関係もない。米軍の空母「ジョージ・ワシントン」が黄海地域に入ったとしても、それは中国に対するものではなく、ペンタゴンの報道官もこの点を明確に主張している。
金灿栄副院長 米国の行動は、より一種の戦略上の受動的選択、戦略的防衛の表現のように見える。金融危機で米国の力は影響を受け、いまだ劣勢に置かれており、その基本的思考は自らの地盤を守ることだ。中国を包囲するのか。巣米国にその能力はすでにない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年1月5日