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ロシア戦略技術分析センターのルスラン・プホフ主任は、中国が世界の兵器・軍需市場で強めている競争力が、ロシアの国防産業を脅かしていると述べた。
プホフ氏は3日、ノーボスチ・ロシア通信社の取材に、「ロシアと中国は同じ地域を軍事技術協力のターゲットにしている。つまり西側の軍事政治方針から相対的に独立した発展途上の大国の市場開拓に力を入れている」と述べた。
中国にはロシアを上回る優位性があるとプホフ氏。中国は経済規模がロシアより大きいだけでなく、兵器購入国と経済面で相互補完的な立場にある
。中東、南米、アフリカなどの原料や製品の主な買い手であり、こうした国への投資を拡大している。一方、原料輸出国であるロシアは、原材料市場においてアルジェリア、トゥルクメニスタン、ベネズエラなど自らの兵器消費国と直接或いは間接的に競争する立場にある。
ただ中国の発展を、東南アジアの一部の国が懸念しており、ロシアの兵器輸出にとって新たなチャンスになる可能性がある。中国とパキスタンは軍事技術協力を強化した一方で、ロシアはインド市場でのシェアを拡大。ベトナムも中国への懸念を示し、ロシアと軍事技術協力を強化するものと思われる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月5日