資料写真:春暁ガス田の上空に飛来する日本のP3C哨戒機
「解放軍報」の記者が5月14日、東中国海の定期巡視に同行し、取材した。
午後9時40分、暗闇の中で汽笛が鳴り、中国の海洋調査船「海監51」と「海監49」は出港した。
◆日本のP3C哨戒機が毎日飛来
荷物を置き、船室から出て小雨が降る中、船のへさきに立ち遠くを見つめるが、真っ暗闇の海面には漁師たちの船の灯りがちらほら光っているほかは何も見えない。われわれに同行した中国海監総隊の関係者が「海監51」の進んでいる東南方向を指差し、「明日の昼頃には春暁ガス田の掘削施設が見られる。もしかすると“飛び入り客”に鉢合わせるかもしれない」と話した。
15日午前11時30分、高さ数十メートルの掘削施設が数海里先の海面上にそびえ立ち、灯りが赤々と点っていた。掘削施設はすでに建てられたが、まだ本格的な開発は始まっていないという。中国は1974年に東中国海でガス田の探査を行い、に1995年に春暁区域で掘削を試み、成功した。春暁油田は春暁、平湖、残雪、断橋、天外天といった4つのガス田からなる中国最大の海上ガス田のひとつ。
春暁ガス田の掘削施設を視察している最中、午前11時38分、日本のP3C哨戒機1機が「海監51」に向かって飛んでくるのをレーダーが探知した。記者が望遠レンズ搭載カメラを使って観察したところ、「5021」という航空機のナンバーがはっきりと見て取れた。
現場の作業員によると、日本のP3C哨戒は日に一度は飛んでくるという。
調査船の船長によると、海監号が東中国海中部の海域に接近、或いは春暁、平湖などのガス田を訪れるたびに日本の航空機が出動し、調査船の周囲を長時間旋回して偵察と監視を行うのが日常茶飯事となっているという。
◆中国の支配海域を24時間態勢で巡視