第10回アジア安全保障会議に出席するゲーツ米国防長官(6月4日)
ゲーツ米国防長官は第10回アジア安全保障会議に出席後、シンガポールおよびアジア太平洋地域に別れのプレゼントを贈って先週退任した。ゲーツ氏は、米軍は国内で予算削減を迫られているが、同地域における「有力」な存在は保持すると話した。これにはシンガポールに配備している新型沿海域戦闘艦やオーストラリアとインド洋で共有している施設なども含まれる。
◇シンガポールの准盟友モデル
この配備は、シンガポールと米国の関係の重要性を十分に説明しており、新型沿海域戦闘艦配備は地域の安全につながる。両国の協力は非常に幅広いが、シンガポールは米国の軍事同盟国ではない。両国の関係には共同防衛に関する内容はない。
韓国や日本など正式な同盟国と運営している「基地」に対し、シンガポール(およびマレーシアやブルネイなど)の“空間”は米軍の同地域における存在保持、地域の安定促進につながる。シンガポールはそうした“空間重視・基地軽視”戦略の典型例といえる。
アセアンの防衛官僚は「タイやオーストラリアは例えて言えば「妻」であるのに対し、シンガポールは非常に重要だが、時にいい加減に扱われる「愛人」のようなものだ。しかし、沿海域戦闘艦の配備と米国との関連協定調印から、シンガポールがワシントンの熱意が持続するよう努力を払っていることがわかる」と述べた。
◇“ステルス爆撃機”で中国に対抗