生物兵器と化学兵器の禁止
中国は『化学兵器禁止条約(CWC)』に規定された諸義務を真剣に履行し、中央から地方までの各クラスの条約履行機構を設置した。各種の年度発表、新たに発見された日本が中国領内に遺棄した化学兵器の後続発表および年度国家防護方案を期限通りに、かつ完全に提出し、化学兵器禁止機構(OPCW)の現場査察を240回以上受け入れた。中国は化学兵器禁止機構との協力を積極的に展開し、化学兵器禁止機構とともに化学兵器禁止機構オブザーバーの養成コースおよび防護・支援の養成コースを何度も開設し、またその機構を通じてアフリカの締約国に援助を提供した。日本が中国領内に遺棄した化学兵器処理の進展を促進するため、中国は日本と協力して150回以上にわたる現場調査、発掘、回収と鑑別作業を行い、5万件近くの遺棄化学兵器を回収し、また2010年10月から南京で日本の遺棄化学兵器の廃棄を開始した。中国は日本に対して、投入を拡大し、遺棄した化学兵器の処理プロセスを加速するよう促している。
中国は『生物兵器禁止条約(BWC)』の有効性を強化するための多角的な努力を支持し、同条約を全面的かつ厳格に履行することに努め、比較的整った条約履行のための法律システムを確立し、国の条約履行連絡スポットを設立した。毎年、同条約の履行支援ユニット(ISU)に信頼醸成措置の発表資料を期限通りに提出し、締約国の年次例会と専門家グループ会議および関係するシンポジウムに参加し、生物安全と伝染病発生状況の監視測定・コントロールに力を入れ、生物分野における国際的交流と協力を展開している。
宇宙空間における軍備競争の防止
中国政府は宇宙空間における兵器化と軍備競争に反対し、一貫して宇宙空間の平和的利用を主張しており、国際社会が交渉を行って宇宙空間に関する国際法律文書を締結することは、宇宙空間の兵器化と軍備競争を防止する最適な道すじであると考えている。 2008年2月、中国とロシアは共同でジュネーブ軍縮会議(CD)に「宇宙空間における兵器配置、宇宙空間の物体に対する武力行使または武力行使の威嚇を防止する条約」草案を提出した。2009年8月、中国とロシアはともに作業文書を提出し、この条約草案に対してのジュネーブ軍縮会議の各方面からの問題と論評に答えた。中国は、各方がこの草案についての早期会談を行い、宇宙空間に関する新たな条約を締結することを願っている。
通常兵器の軍備抑制
中国は『特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW) 』(特定通常兵器条約)および関連議定書の諸義務を真剣に履行し、要求に従ってこの条約に付属された『地雷議定書』の年度条約履行報告を提出し、クラスター爆弾問題に関する政府専門家グループ会談に積極的に参加している。2010年4月、同条約に付属された『爆発性戦争残存物に関する議定書』を批准した。
2009年いらい、中国は国際人道主義の地雷除去への援助に引き続き積極的に参加している。アフガニスタン、イラク、スーダンの地雷除去技術者の訓練を行った。エジプト、アフガニスタン、イラク、スーダンとスリランカに無償で地雷除去機材を贈与し、ペルー、エチオピアの「地雷による被害者」への支援を提供した。 中国は軽火器と小型兵器の不法貿易を取り締まるための国際的な取り組みをサポートし、それに積極的に参与している。国連の軽火器と小型兵器に関する『行動綱領(アクション・プログラム)』と『不法な軽火器と小型兵器を識別、追及する国際文書』を実行に移した。また、中国は、「武器貿易条約(ATT)」問題に関する国連オープンエンド作業部会(OEWG)と「武器貿易条約」大会の初回の準備委員会に参加し、2010年には、第4回の軽火器・小型兵器に関する国連の隔年会議に参加し、国としての報告を提出した。
国防費の透明性と通常兵器譲渡登録
中国は軍事の透明性の問題を重視し、世界各国との軍事的相互信頼を深めるための努力を払っている。中国は2007年から国連の国防費透明性制度に参加した。中国は「国連通常兵器登録」の役割を重視し、同「登録」に7種類の通常兵器の輸出入データを引き続き提出している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」の資料