拡散防止
中国は大規模殺傷兵器とその運搬手段の拡散に断固として反対し、終始、責任を持って拡散防止の取り組みに参加している。中国は以下のような考えを持っている。根本的に拡散を防止するために、相互信頼関係を築き、協力関係にある世界と地域の安全環境の構築に力を注ぎ、大規模殺傷兵器の拡散の内的要因を取り除いていかなければならない。また、政治と外交の手段で拡散防止の問題を処理することを堅持すべきである。次に国際拡散防止メカニズムの権威性、有効性と普遍性を適切に擁護し、強化すべきである。そして、国際拡散防止の努力の公正性と非差別性を確保すべきであり、拡散防止と科学技術の平和利用との関係をバランスをとって処理し、ダブルスタンダードを取り除かなくてはならない。中国は拡散防止分野におけるすべての国際条約と関連する国際機構に参加しており、国連の拡散防止においてしかるべき役割を発揮することを支持し、安全保障理事会の関連の決定を真剣に実施している。
中国は、対話・協議によって朝鮮半島の核問題を解決することを主張し、六ヵ国協議の推進により各国が関心を寄せている問題をバランスよく解決し、朝鮮半島の非核化を実現し、朝鮮半島と北東アジアの平和と安定を維持することに尽力している。中国は終始、大局と将来に目を向け、和解と協議の促進に取り組み、各国が接触・対話を通じて六ヵ国協議の早期再開のための条件をつくり出せるよう力を入れていく。
中国は対話と交渉によってイラン核問題を平和的に解決し、中東地域の平和と安定を守るよう主張している。中国は一貫して、平和のための交渉を促し、関係国に対しての根回しを積極的に行う。中国はイランの核問題をめぐる、アメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランス、ドイツの6カ国外相会議と政治局長会議に何度も参加し、建設的な姿勢で国連安全保障理事会と国際原子力機関 (IAEA)のイラン核問題審議の進展に参加した。
2009年いらい、中国は前後してアメリカ、ロシア、イギリス、ドイツ、ブラジル、カナダ、パキスタン、韓国、欧州連合(EU)、オーストラリア、イスラエルなどの国と軍備抑制と拡散防止の折衝を行い、多国間輸出規制メカニズムとの対話と交流も引き続き強化している。「ミサイル技術管理レジーム(MTCR)」と対話を展開し、またその技術専門家の対外連合会に参加した。中国はアセアン地域フォーラム(ARF)の枠組みの下で、関係国間における拡散防止と軍縮会議でのミーティングを共同で開催し、生物安全と生物テロ対策問題の討論に参加している。
中国は拡散防止のための輸出管制を高度に重視し、現在はすでに、核、生物、化学、ミサイルなどの関連するセンシティブな物資と技術およびすべての軍用品をカバーする完全な輸出管制法規システムを確立してきた。中国の輸出管制法規は国際通用の許可証管理制度、最終ユーザーと最終用途証明制度、リスト抑制方法、全面的抑制原則などのやり方を広く採用している。2009年に、商務部は『両用品及び技術輸出汎用許可管理弁法』を制定し、輸出許可証管理のシステムをさらに完ぺきなものにした。
中国は核安全の問題を重視し、核テロリズムに反対し、効果的な核安全の措置をとり、良好な核安全の記録を保っている。中国は核安全の国際義務を厳格に履行し、国際の核安全における協力に積極的に参加し、関係国と協力し中国で核安全のモデルセンターを設立する予定である。