長く検討されてきた日本航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)だが、ついに米国主導で国際共同開発している最新型ステルス戦闘機F35に固まった。日本は16日の安全保障会議で正式に決定する。2016年に4機、最終的には約40機の配備を目指す。
次世代ステルス戦闘機は旧型と比べると、大人と赤ちゃんほどの相違があるという。日本は一時、世界最先端の米戦闘機F22の導入を計画していたが、米国のF22輸出禁令により諦めるより仕方なかった。ゲーツ前国防長官が今年1月に訪日した際、日本にF35を強く勧めた。そうして日本は次の候補選定を開始、視線をF35に向けた。
中国が第5世代ステルス戦闘機J20の試験飛行に成功したことと、ロシアが第5世代戦闘機T50を2016年に配備することに、日本は警戒を示している。日本の防衛省によると、F35を選定したのは中国やロシアなど周辺国の戦闘機に対抗するのが狙いだという。
また、日米の軍事同盟を強化する意味もある。来年3月、日本航空自衛隊の航空総隊司令部が東京から程近い米軍横田基地に移転する。在日米軍は1763機のF35戦闘機を配備する予定だが、日本もF35を保有するとなれば、日米の軍事協力は新たな段階に進むことになる。
F35は生産技術に非開示部分が多く、製造や修理に参画して国内防衛産業の育成を図ることができる。日本政府は初年度に戦闘機4機を導入後、国内企業にも製造に参画させたい考えだ。F35の開発主体であるロッキード・マーチン社は、エンジンの組立て、主翼などの主要部品の製造と機体の最終組立てを日本で行うとしている。
しかしF35の性能がいくら優れていても、開発遅延で2016年度の配備が実現するかが懸念される。米国防省は今年5月、初期の試験飛行が2017年春に延期になる見通しと発表。日本航空自衛隊が求める2016年度の引き渡しは厳しい状況だ。また別の情報によると、米国防省担当者は12月2日、欠陥の存在を理由に生産計画を延ばすべきだとの見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年12月16日