河村たかし市長
南京大虐殺を公然と否定した名古屋市の河村たかし市長は良識を欠いているだけでなく、非常に無知である。河村市長は中国国民の感情をひどく傷つけた言行を謝罪することを拒み、驚くことに、厚かましくも南京との友好関係を維持したい考えを示した。
中国の国民は世界各国の人たちと友好関係を保ちたいと思っているが、友好には必ず原則がある。歴史を忘れることは裏切りと同じだ。歴史的事実に関する言い争いや本質を探ることは、正義と邪悪の戦いである。民族の尊厳にかかわる歴史問題において、中国人はあやふやな態度を示したりはしない。
中国政府と南京市はすでに厳正な立場を表明している。多くの中国のネットユーザーは怒りを露にし、河村市長を「好ましからざる人物」として名古屋を観光しないよう呼びかけた。一人の市長として、河村市長が公の場で発言したことは個人的なものではない。中国の民衆が名古屋にこのような劣悪な市長が存在することに怒りを示すのも理解できる。
報道によると、21日夕方までに、名古屋市に80件の市民からの意見が寄せられた。そのうち55件は河村市長の南京大虐殺を否定する発言を支持するというもので、反対は25件だった。2つの数字は絶対値が小さく、世論を代表するには不十分だが、少なくとも、河村市長の口からでまかせの発言は日本において孤立したものでなく、社会全体にある程度の基盤があることがわかる。
日本には侵略した歴史を根本から反省する姿勢が欠け、精神面の償いを行っていない。世界各国のこのような見方が歴史教科書の改訂や靖国神社の参拝などによって強まり、河村市長とその支持者は国際社会の不安を再び強めている。
日本が発動した侵略戦争の歴史的真相を否定し、中国の国民感情を傷つける際には、代償が必要だ。これは歴史に対する責任であると同時に、中日関係の現在と未来に対する責任でもある。(文=鐘声)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月23日