第三、社会・文化的交流を強化し、中・欧の全面的な戦略的パートナーシップの精神的な絆を構築する。「国の往来は国民の交流に基づき、国民の交流は心の相互理解に基づく」。中・欧関係の強化は、経済貿易の利益を物質的な基礎とすることが必要であるだけでなく、国民の相互理解と相互信頼を精神的な保障とすることも必要である。文明的な対話があってこそ、はじめて心の交流がある。交流してはじめて理解でき、理解してはじめて寛容になることができ、寛容になってはじめて相互信頼が生まれ、「同舟共済」とウインウインの意識をはじめて絶えず強めることができる。われわれはより積極的に双方の社会各分野の交流を推進し、文化領域での協力を強化し、民間交流をもって、中・欧友好の社会的基礎と民意の基礎を固め、文化的交流によって、国民の相互理解と友情の橋を懸けなければならない。
第四、相違と摩擦を適切に管理・抑制し、中・欧の全面的な戦略的パートナーシップの大局を着実に守る。中国と欧州は歴史・文化、社会制度、発展の段階がいずれも相違があるので、一部の問題において考え方が異なることはごく正常なことである。双方の経済貿易関係がより密接になり、相互往来が増えるにつれ、いくらか競争と摩擦が生じてくることも免れないことである。われわれは互いに尊重し合い、理解し合い、平等に対応し合い、譲歩し合い、相手の立場になって考える習慣を身に付け、自らの利益を守るとともに相手のことも合理的な関心を寄せ、対話と協商を通じて妥当に意見の不一致を解決し、中・欧のウインウインの大局を維持すべきである。
第五、グローバルな試練にともに直面し、永久平和と共同繁栄をもつ調和的な世界の構築を手を携えて推進する。中・欧は現在の世界構造における重要な勢力として、世界の平和と発展を守る重大な責任を担っている。人類は金融危機、資源不足、気候変化、核安全、テロリズムなどグローバルな試練に直面している。これらの問題は一カ国の力では対応し得ず、中・欧は手を携えてともに対応しなければならない。中・欧双方が積極的にグローバルガバナンスに参与し、貿易と投資の自由化・利便化を推進し、さまざまな形の保護主義に反対し、グローバルな問題と地域的に注目されている問題において、継続的にコミュニケーションを強化し、互いに支持し合うべきである。中・欧双方の努力の下で、われわれは絶えず深化しつつある中・欧の全面的な戦略的パートナーシップを必ずうまく営み、守ることができ、世界の平和と発展のために貢献できると信じている。