中国は伝統的な陸権国から海権国に移行しているが、全面的な海洋大戦略を打ち出してない。能動的な中国海洋戦略の制定が焦眉の急となっており、その核心的な利益は南中国海にある。香港・中評社が伝えた。
南中国海問題は、中国の国家発展戦略の大局の一部分であり、中国の台頭の質と時間に直接影響を及ぼす。中国はさまざまな資源と手段を活用し、南中国海問題の解決を、平和的かつ中国にとって有利な方向に発展させなければならない。米国のアジア太平洋における中国抑制の打破、中国の同地域における受動的な立場の変化が、現在最も重視すべき問題だ。
近代に入ると、海洋が国際経済を支配するようになった。海洋を支配した者が、世界経済を支配する。中国が海洋国になることは不可避であり、中国は国民の海洋意識を高めなければならない。中国海洋戦略の制定において、中国の新指導部は21世紀海上シルクロード計画を打ち出した。これは中国国家海洋戦略の効果的な構成部分であり、 「一路一帯」(21世紀海上シルクロード、シルクロード経済ベルト)の建設によって中国経済の持続可能な発展の目標を実現し、世界の平和と安定を促進する。これは中国の新指導部が積極的に計画している偉大な国家新戦略であり、経済・貿易および文化の交流により世界の地政学の新しい変化に順応している。中国の発展の成果は周辺諸国、海上シルクロードの経由国・地域を潤し、中国と各国・地域の相互理解を深めている。
中国海洋戦略は、国家が全体戦略の資源を活用し海洋戦略目標を実現するための、最高レベルの国家戦略だ。世界的に見ると、中国海洋戦略の目標は、国家主権の保全と領土統一、中国の海洋権益の維持だ。国内では中国人全体の海洋意識を高め、海洋を科学的・合理的に開発・利用・保護し、海洋の過度な開発と秩序なき開発を避け、海洋経済・社会の持続可能な発展を実現する。これによって中国の平和的発展に有利な国際環境を形成し、海洋事業の発展を中国の経済・社会の調和的な発展に貢献させる。