むしろ中国にとっては、「東アジアの超越」がより良い選択肢となっている。当然ながらその前提条件として、中国は自国の実力を十分に活用し、東アジアの安定を維持しなければならない。中国は直接対抗し、第1・2列島線の突破に取り組む必要はない。中国はあっさりと列島線を「飛躍」し、より幅広い外交の空間を求めることができる。「東躍」は、習主席の就任以来の、中南米の2回に渡る重要な歴訪(2013年6月と今年7月)によって反映されている。
「東躍」は中国の西進と同じく、経済協力を重要な原動力としている。中国は2年内にEUを抜き、中南米の第2の貿易相手国になる可能性がある。最終的には、米国を抜き最大の貿易相手国になることもありうる。地政学的な観点によると、中国が米国の伝統的な意義での「裏庭」である中南米で影響力を拡大することは、経済的にも政治的にも重要な戦略的意義がある。また他にも検討すべき、興味深いことがある。多くの中南米諸国が台湾と外交関係を維持しているが、中国は同地域で経済・外交の影響力を拡大する中、これを理由に潜在的なパートナーを回避することはなかった。これは中国が同地域に対して長期的な戦略を持っており、より実務的で柔軟性の高い外交を展開しようとしていることを意味する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年9月15日