記者:われわれは米国の今期政府の中米対話に対する態度が冷淡で、「対話無用論」を絶えず公言していることに留意している。ポンペオ長官は最近、中国に対し「信頼せず、検証する」とした。これについてコメントは。
王:現代の国際関係において対話が食い違いを解決する賢明な選択であり、相互信頼を確立する正しい道である。対抗ではなく対話すべきで、これは中国の立場であるだけでなく、世界の大多数の国の共通認識である。中米は社会制度が異なり、歴史文化が違う二つの大国であり、それぞれの利益と懸念がある。これは極めて正常なことだ。鍵はいかなる時でも、一方的に対話の扉を閉じて、意見の相違や判断ミス、さらには対抗によって両国関係が左右されることのないようにすることにある。
中国は責任を負う、責任感のある大国で、われわれは正々堂々と米国と率直で有効な意思疎通を図ることを願っており、冷静かつ理知的に米国の衝動と焦燥に向き合う用意がある。われわれはいつでも米国との各レベル、各分野の対話メカニズムを再開し、いかなる問題もテーブルに並べて話し合うことができる。われわれは協力、対話、意見の相違のコントロールに関する三つのリストを整理、策定し、今後の交流のために路線図を定めることを提起する。われわれの目的はただ一つで、それは米国がごう慢と偏見を捨て、対等かつ建設的対話を通じ、現在の緊張局面を緩和し、衝突せず、対抗せず、互いに尊重し、協力ウィンウィンを図る正しい軌道に戻るよう促すことである。これこそが両国人民の共通の利益にかない、また国際社会の普遍的期待でもある。
記者:最近、香港問題が中米関係の中で非常に際立っている。米国は中国が香港国家安全維持法の実施で「一国二制度」を放棄したと考え、香港に対し一連の制裁措置を打ち出した。米国は香港問題でさらにトラブルをもたらすだろうか。
王:香港は中国の領土の一部で、香港のことは中国の内政である。内政不干渉は国際社会の基本準則で、いかなる国も他国が自国の主権と領土保全を勝手に損なうことを許さないだろう。国連人権理事会の最近の会議で70余りの国が中国の正当な立場を支持し、香港問題を利用して中国の内政に干渉することを非難し、国際社会の共通の声と公正な立場を反映した。
国家安全立法は一国の安心な暮らしの基本であり、各国の普遍的法律実践である。香港国安法の制定は香港の長期にわたり存在してきた法律の不備を補うもので、「一国二制度」の方針を法治の軌道に沿って着実に進めるのに役立ち、香港の長期的安定を保障するのに役立つ。数百万の香港市民が自ら署名して国安法を支持し、香港民衆が平和で安定した生活を求めていることが示され、国安法の制定が人心を得たものであることが示されており、必ず行われなければならない。
「一国二制度」は中国の既定の国策で、「一国二制度」の維持、発展は祖国本土の尽力・支持に依拠し、より整った法律環境に依拠し、香港同胞の団結・奮闘に依拠するものである。香港のことに乱暴に干渉する言動はまさに「一国二制度」の健全な運用を損なうもので、必ず香港同胞を含むすべての炎帝黄帝の子孫の断固とした阻止に遭うだろう
記者:最近、米国は中国の在ヒューストン総領事館を閉鎖し、総領事館は中国のスパイ活動と知的財産権窃取の中枢とした。中国はすでに対等の対抗策を取り、米国の在成都総領事館を閉鎖した。中米「外交戦」のエスカレートを懸念するか。
王:中国の在ヒューストン総領事館は中米国交樹立後、中国が最初に米国に開設した総領事館で、ずっと中米友好の重要なシンボルだった。この40年余り、ヒューストン総領事館は両国人民の友誼と協力の促進で重要な役割を果たし、新型コロナウイルス肺炎の感染が広来る中でも、積極的、主体的に困難を乗り越え、米国南部地区と中国の感染症対策協力で重要な橋を架けた。このような重要な歴史的、現実的意義のある総領事館を閉鎖するというのは、中米両国人民の意思疎通と理解の窓を閉じるに等しく、中米関係の正常な発展と民間友好を損なった。米国が羅列するすべての理由はみな口実を作って罪を着せ、口から出まかせで非難するためのもので、検証に耐える証拠を一つも出していない。
米国の横暴・理不尽を中国は無論座視しない。われわれの対抗措置は情理にかない、法にかなうもので、外交慣行にも完全に合致している。中国には米国と「外交戦」などやる意思も関心もない。両国人民の利益を一層損なうだけだからだ。「外交戦」発動も米国の強大さを証明するものでは決してなく、逆に米国がますます自信を失っていることを露呈するものだ。米国が誤りを繰り返すなら、中国は必ず徹底的に受けて立つ。