QingHai
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省長: 趙楽際
省都:西寧
省政府のホームページ:
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地理的位置

     青海省は中国西部地区にある青海・チベット高原の北東部に位置し、新疆 、甘粛、四川、チベットの四省・自治区に隣接している。青海省は長江、黄河、 瀾滄江の源のあるところ、「三本の河の源」と称されている。総面積は72万平方`で、全国の各省、自治区の中で4位を占めている。そのうち、草原面積は3860万f、耕地面積は59万f、森林面積は26・6万fであり、そのほかは高い山、湖沼、荒野、砂漠、氷河などである。

一、地理と自然の状況
 
 

標高
     省全体の標高は平均3000b以上、そのうち、標高4000〜5000bの地域が総面積の54%をしめており、地形は、祁連山脈地区、ツァイダム盆地、青海南部高原に大別されている。
鉱物資源
     青海は資源が豊富な省で、すでに発見されている鉱物は123種類もあり、現在までに埋蔵量の確認されている鉱物には、中国の前10位に入るものが50種類あり、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、リチウム、臭素、硫酸ナトリウム、アスベスト、石灰岩とケイ素など11種類が中国で1位を占めている。多くの鉱物は国内外の差し迫って必要とされている資源に属している。著名なツァイダム盆地は、山からも、砂漠からも多くの鉱物が採取され、「宝の盆地」と呼ばれており石油と天然ガスの埋蔵量が豊富である。30余の塩水湖があり、確認された保有総量は700億トンに達している。青海省は非鉄金属鉱物と非金属鉱物が豊富である。
水力資源
     エネルギーについていえば、黄河上流の水力発電資源は青海省の最大の強みであり、178カ所の水力発電所があり、総設備容量は2166万`ワットに達し、開発利用可能な資源は1800万`ワットで、年間発電量は770億`ワット時である。
太陽熱、風力、地熱などのエネルギー資源も豊富で、国内では地熱資源が上位にランクされている。
牧畜業と牧草地
     青海省は広大な草原におおわれており、中国五大牧畜区の1つとして草原面積は3646・6万fに達する。省総面積の50・54%を占めており、牧畜業を発展させるすばらしい条件を備えている。
野生動植物
     陸生脊椎動物が411種類あり、野生植物の中から発見された工芸作物は1000種、薬用植物は680種に達する。野生動物の中には、国の一級重点保護動物が21種、二級重点保護動物が53種、省の重点保護動物が36種ある。22種の希少動物が、『絶滅に瀕している野生動・植物種の国際貿易条約』の付録Tと付録Uに加えられている。
観光資源
     高原の少数民族風情を主とする観光資源も豊富で、「百鳥の王国」といわれる青海湖に浮かぶ鳥島、「高原のシーサンパンナ」とたとえられている孟達自然保護区、湟中県にあるチベット仏教の名高い寺院タール寺、中国の西北地区にあるイスラム教四大モスクの一つに数えられている東関大寺、アニエマチュン大雪山などがあり、そのすべては登山、観光の名所である。「青海とチベットの喉」といわれている日月山、全国最大の人工ダム竜羊峡、都蘭国際狩猟場、カンブラ森林公園などの観光地は新たな経済成長のスポットとなっている。
環境状況と関連問題
     水土が流失し、土地が乾燥し、森林が減り、生態環境が悪化しつつある。
青海省は3つの河の水源地で、その生態的地位は非常に重要である。これからの15年間、青海省は、長江の源、黄河の源、青海湖周辺地区、東部乾燥山岳地区、竜羊峡ダム周辺地区とツァイダム盆地など6地域の生態環境保護と水土流失対策に力を入れることになる。天然林、草原と野生動植物資源の保護を強化し、退化した草原の回復のために対策をとり、防護林プロジェクトの建設を速め、水土保持と源流地土壌の水分涵養機能を高める。来世紀の半ば頃には、基本的に山も川も美しい青海を建設する目標の実現を目指す。


 
二人口
 


人口統計

     全省の人口は503万人
人口の増加率
      14・48%
民族の構成と人口比率
     青海省は多民族がともに居住する地域で、先祖代々この地で暮らしてきた民族の中には、漢族、チベット族、回族、トウチャ族、サラ族、蒙古族などがある。少数民族の人口は全省総人口の44・1%を占めている。
教育レベル
     1998年における青海省の小学校卒の学歴をもつものは142万人で、そのうち男性は82万人、女性は60万人である。中学校卒の学歴をもつものは81万人で、そのうち男性は50・5万人、女性は30・5万人である。高校卒の学歴をもつものは33・5万人で、そのうち男性は17・5万人、女性は16万人である。大学と高等学校以上の学歴をもつものは14万人で、そのうち男性は8・4万人、女性は5・6万人である。
     1998年における青海の15歳および15歳以上の総人口は362万人(男性182万人、女性180万人)で、そのうち非識字者、半非識字者の人口は155万人(男性は56万人、女性は99万人)で、非識字者、半非識字者が15歳以上人口を占める比率は42・92%(男性31%、女性54・95%)である。

 

 
三経済
 


国内総生産額     
     220.16億元
一人あたりの国内総生産   
     4367元
GDPの中での比率(第一次産業、第二次産業、第三次産業)
     第一次産業は18・9%、第二次産業は40・2%、第三次産業は40・9%をそれぞれ占めている。
財政収入  12億7718万元
工業総生産額と伸び率   181億元
農業総生産と伸び率   31億元
対外貿易の状況
     1999年、全省の輸出額は8686万米jで、20年間の累計輸出総額は16・4億米jに達した。青海省は東アジア、東南アジア、欧米などの60余の国または地域と貿易関係を結んでいる。これによって就職者数の増加、製品販売ルートの拡大、税収の増加ばかりでなく、一連の特色のある産業の形成と発展も促された。たとえば、チベットじゅうたん、ヤクの毛の織物などの牧畜業製品の精加工産業、ケイ酸鉄、炭化ケイ素に代表される金属精錬加工業などがある。輸入額の増加につれて企業の生産設備と技術レベルを向上させ、都市部と農村部の消費市場を繁栄させ、人びとの生活レベルを向上させている。
外資利用状況(外資系企業の統計、国際機構の資金援助計画)
     1999年末現在、全省の外資利用の金額は累計2.75億j(国の青海省におけるプロジェクトで利用された外国資金2.35億jは含まれない)に達し、そのうち、197社の外資系企業を審査、認可し、総投資額は5.47億j、契約金額は2.24億jであった。間接的な外資利用の面では、外国の融資によるプロジェクトを執行し、または執行中で、融資総額は5094万jである。外資プロジェクトが多くの分野にわたり、外資利用のルートは外国業者だけの投資から外国政府の借款、国際農業開発基金と世界銀行の貸付金などの利用に拡大してきた。
     1999年末現在、全省は67の国際無償援助プロジェクトを受け入れ、援助金額は累計6326万jに達した。中には執行中の14の1999年プロジェクトが含まれており、重点的プロジェクトとしては世界食糧計画の援助した海東農業総合開発施設工事、オーストラリアの援助した青海省地域社会開発などのプロジェクトがある。外国による援助プロジェクトは農業、牧畜業、漁業、科学技術、教育、文化、医療・衛生及び女性の発展などの重要な分野に及ぶ、青海省の科学技術・教育、文化・医療・衛生および女性の発展、貧困援助などの社会事業の発展を促している。
骨幹産業
     農業、水力発電業、塩基化学工業、非鉄金属工業、石油・天然ガス工業

 

 
四 電信・電話
 


電話の普及状況(有線、無線)
     郵便・電信・電話の諸設備がわりあい先進的なもので、西寧とほとんどの自治州・県のプログラム・コントロール電話は全国の各地および160余カ国・地域に直通できる。無線通信業務も急速な発展をとげた。電信輸送システムとして、光ファイバー、マイクロウェーブ、衛星中継などの送信手段がある。インターネットもすでに開通している。
ラジオ放送局、テレビ放送局

 

 
五交通
 


鉄道

     蘭青線、青蔵線の幹線及び4本の支線、59本の専線が全省を東西に横貫し、総延長は1300余`である。1999年末現在、旅客輸送数と貨物輸送量はそれぞれ延べ200万人、585万dに達した。
自動車道路
     自動車道路の総延長は17200`で、西寧を中心とし、全省の各地に通じる道路輸送網が形成された。
航空
     民間航空は1万`に及ぶ定期便コースで、西寧から北京、ウルムチ、蘭州、西安、広州、成都、上海、格爾木(ゴルムド)、ラサなどに通じる。

 

 
六、外資導入のホットスポットとプロジェクト
 


青海省は20年近くの間に外国業者の投資するホットスポットになり、投資プロジェクトは軽工業、紡績、機械、電子、塩基化学工業、非鉄金属、農業、交通、エネルギーなどの産業や分野に及ぶものであり、そのうち資源開発と生産型企業が60%以上を占めている。

 

 
七、外資導入の優遇政策
 
 
1998年の青海省人民政府令第5号により、外国業者の投資奨励に関する青海省人民政府のいくつかの規定は次の通りである
 

 

第一条
 対外開放をいっそう拡大し、外国業者のわが省への投資をさらに奨励し、全省の資源開発と経済発展のテンポを速めるため、国の関連法律・法規に基づき、わが省の実情と結びつけて、本規定を制定した。
第二条
 本規定でいう外商投資企業(以下、外資系企業と訳す)は、国の関連規定に合致した中外合資企業、中外合作企業、外資企業(すなわち全額外資=訳注)を指す。香港特別行政区、澳門特別行政区と台湾地区の投資家は本規定を参照に執行してよい。
第三条
 外国業者の投資は以下の方式をとって行うことができる。
(一)全額外資、合資または合作経営企業を設立する。
(二)国有企業または集団企業に対し、購入、買い上げ、株式参加、持ち株、併合、請 負、リースなどの形をとって行う。
(三)補償貿易、委託加工貿易、ノックダウン方式、技術譲渡を行う。
(四)BOT方式(建設ー経営ー委譲)によるプロジェクトを実施する。
(五)法律・法規の許す範囲におけるその他の投資方式。
第四条
 外国業者が製品輸出企業、先進技術企業、農業・牧畜業開発、内外貿易、観光プロジェクトと交通・エネルギー・通信などの基盤施設建設及び認可された金融項目に対し投資、経営することを奨励する。わが省の強みとなる資源の開発・加工企業及び国とわが省が投資をすすめるその他の産業とプロジェクトを経営することを奨励する。
第五条
 外国業者が製品輸出企業、先進技術企業、農業牧畜業開発、内外貿易、観光プロジェクトと交通、エネルギー、通信などの基盤施設建設及び認可された金融項目に対し投資、経営する場合、その企業所得税は地方財政が50%を払い戻す。経営期が10年以上で、製品輸出額が50%に達した企業と先進技術企業は、利潤取得年度から第1年目と第2年目の企業所得税は免除される。外資系企業に対し、地方所得税、都市不動産税、車両・船舶営業許可証税は10年免除される。徴税免除期限の満了後、認可を経たうえで引き続き減免することができる。
第六条 
 外国業者が一般の生産企業または非生産的企業を経営する場合、上納された企業所得税の実質負担率が24%を超える部分は財政部門が払い戻すものとし、そのうち外国業者の投資額が500万元以上で、経営期が10年以上になったら、利潤取得年度から1年目は上納された企業所得税を財政部門が全額払い戻し、2年目と3年目は半額を払い戻すとともに、地方所得税は3年免除される。
第七条 
 外資系企業がわが省の国有企業を併合、株式参加、請負などの形で再編、改造する場合、併合され、請け負われた企業が歴年上納しなかった税の滞納金は免除され、企業所得税と地方所得税は本規定の第六条に基づくものとする。
第八条
 外資系企業の外国側業者が企業から取得した利潤を直接登録資本の増資、または省内企業への新規投資、経営に当て、経営期間が五年以上になったら、再投資部分の納税分に相当する企業所得税と地方所得税は払い戻すことができる。
第九条
 外資系企業は用地について以下の優遇をうける。
(一)およそ製品輸出企業、先進技術企業、農業・牧畜業開発、内外貿易、観光プロジェクトと交通・エネルギー・通信などの基盤施設及び認可された金融項目を経営する場合、土地使用料はすべて免除される。
(二)およそ一般の生産企業または非生産的企業を経営する場合、土地使用料は半額を減免される。
(三)荒れた山、傾斜地、砂漠地と土漠の土地を使用する場合、土地譲渡金と土地使用料はすべて免除される。
第十条
 外資系企業が採鉱権を取得し、鉱物資源の採掘を経営する場合、上納された鉱物資源補償費は省内保留分の50%を減免され、詳細調査段階においては70%の採鉱権使用料が減免され、ボーリング段階においては50%の採鉱権使用料が減免される。外国業者が法によって探鉱権、採鉱権を取得したのち、州・県・郷政府は法によって税を徴収するほかに、合作する、資金を出し合う、資金を出さずに持ち株を取得する、利潤または生産物の分け前を取得するといったことを強要してはならない。
第十一条  
 外資系企業に対し、認可を経たうえ、地方行政諸費は免除される。
第十二条
 外資系企業の自家用車はわが省で登録することができる。国内で購入した自家用車、オートバイなどは地方付加税を免除される。
第十三条
 外資系企業の固定資産が特別な原因で減価償却を要する場合、国の税務機関の認可を経たうえ、減価償却を速めることができる。
第十四条
 外資系企業は法によって経営自主権を有し、いかなる不法な干渉も受けない。外資系企業は雇用自主権を有し、管理要員、技術者と従業員の採用はわが省の範囲内において公に招聘してもよく、他の省から招聘または借り受けて使用してもよい。他の省から招聘するかまたは借り受けたものは、必要に応じて、認可を経たうえ、都市部の戸籍手続きをとることができる。外資系企業は法によって商品価格とサービス価格を自主的に定めることができる。
第十五条
 政府関係部門は外資系企業の設立に対し、優先して審査・認可を行う。およそ審査・認可の権限内において審査・認可条件に合致する場合、各種審査・認可手続きは10日間以内に完了するものとする。
第十六条
 いずれの部門や個人であれ、外資系企業に対し、違法的な名目で金銭を分担させたり、費用を徴収したり、罰金を課することは禁止される。行政機関は外資系企業に費用を徴収するとき、同級の価格管理部門に申し込み、認可通知書を受け取ってから徴収することができる。徴収側が認可通知書を明示しなかったら、外資系企業は納付を拒否する権利を有する。
第十七条
 外国企業の投資を導入した仲介機構や個人に対し、省内の受益企業は入金した実質資金の0・5%〜3%で仲介費を支払う。重点プロジェクトの導入に功績のある者に対し、省人民政府は奨励を与える。
第十八条
 各級の政府招商(ビジネス招致=訳注)機構及び政府の関係部門は責任をもって外資系企業の苦情の上申を受理する。職権範囲内の上申に対し、7日間以内に処理し、かつ上申者に回答すべきである。
第十九条
 本規定は省招商局が責任をもって解釈する。
第二十条
 本規定は公布日から施行する。青海省人民政府が1995年3月1日に公布した「青海省の外商投資奨励優遇弁法」は同時に廃止される。
 青海省以外の省・直轄市・自治区および外国業者が青海省の開発に競って参与するよう招致するため、青海省政府は一連の政策を公布し、また、その他の多くの優遇政策も制定中で、近いうちに公布する。

 
いま、青海省党委員会と省政府が提起し、かつ間もなく公布する政策は、次のような諸点に要約される
 

1、 土地譲渡金または土地使用料を減免する。およそ外資の占める割合が25%以上になった生産的外資系企業であれば、西寧市、海東地区にある土地使用料は免除され、6つの民族自治州にある土地使用料と土地譲渡金は免除される。非生産的外資系企業であれば土地使用料は半額減免される。
2、 認証制度を緩める。会社設立にあたり、法規にしたがって登録手続きを履行する。ただし、資本金が規定通りに払い込まれない場合、第1期出資額は1万元以上になるべきで、残りの出資額はその後3年以内に数回に分けて全部払い込むことができる。資本金が払い込まれるまでに、企業は登録資本額にしたがい、それぞれの株主が出資比率によって債務を負担することで連帯責任を負うことができる。この条項は国内企業と外資系企業のいずれも適用する。
3、 企業設立のコストを下げる。企業が登録手続きを履行するさい、国の規定した行政的費用は80%で徴収され、青海省の規定した行政的費用はすべて免除される。
4、 政府の事務能率を高める。企業設立の登録、用地の審査・認可はすべて時間の限定がある。