CPIに追いつかない
「2009年の中国の年金保険の累計残高は1兆2500億元、5つの社会保険(年金保険、失業保険、医療保険、公傷保険、生育保険)の累計残高は1兆9300億元であるが、年金口座の投資収益率は2%に満たず、収益率より高い消費者物価指数(CPI)上昇率を前に、福利の巨大な損失となっている」。鄭主任は上述の数値について、「過去9年間のCPI上昇率の平均は2.2%、つまり毎年数十億元の損失を意味する」と分析。また、過去10年間の都市部平均賃金の上昇率は15%であり、これが年金の実際の購買力を低下させていると述べ、収益率がCPI上昇率に追いつかない問題を解決するために、できるだけはやく年金の投資運営方法を打ち出さなければならないと提言した。
人力資源・社会保障部社会保険基金監督司の陳良司長は、中国の基礎年金の投資運営政策は関係部門と共同で研究を強化し、リスクが小さく、収益が安定した投資品種を選択し、年金加入者の権益を守らなければならないとの見方を示した。
年金を証券市場に投資することができるか否かについて、全国人民代表大会常務委員会委員である鄭功成・中国人民大学教授は、「証券市場に入れるべきではないが、もし入れるとしたら、必ず投資規模に制限を設け、長期投資にしなければならない」と話す。