中国の高速鉄道は6年で3つのステップを乗り越えた。
海外企業との知的財産権に関する争いは起きていない。
中国鉄道部の王勇平報道官によると、中国の高速鉄道は線路、車両、制御システムを含む技術面で大きな革新を遂げた。
線路について言えば、京滬高速鉄道の設計時速は350キロ、運営初期の時速は300キロで、自主革新の深化を通して橋梁、トンネル、レールの工事、鉄道用電力供給などのレベルは世界一流に達し、全体の工事技術は日本の新幹線を遥かにリードしている。
車両に関しては、京滬高速鉄道で使用するCRH380A型列車は5つのコア技術において大きな革新を遂げた。まず、組立技術である。車両は最高の技術指標で設計され、時速350キロ以上の高速鉄道車両の設計、製造、調整、テストの一連の技術を形成し、完全な技術指標体系を構築した。次に、ボギー車の技術。新たに設計されたボギー車の構造と動力学バラメータは安全余裕率を高めた。3つ目は車体技術。新たに設計された車両は、先頭部分の形によって後部の揚力を52%下げることができ、車体構造の信頼性を30%高めた。そのほか、トラクション駆動装置と制御技術、ブレーキ技術においても新しいシステム構造と制御設計を用い、車両の加速力をよくすると同時に、急ブレーキをかけた際に十分に安全な距離を保てるようにした。
鉄道部の何華武チーフエンジニアによると、京滬高速鉄道に導入されたCTCS-3列車制御システムは、時速350キロの列車が最短3分間隔で走るという要求を満たすことができ、異なるスピード・クラスの車両の往来を可能にした。これは技術が世界の先進レベルにあることを示す。日本の新幹線のデジタルATCは京滬高速鉄道と同じ方式でなく、技術レベルも京滬高速鉄道より低い。
また、日本メディアが指摘する海外での特許申請が権利侵害になるという問題について、王勇平報道官は、「中国側の企業は特許申請の際に関連の法律・法規と技術譲渡契約の内容を厳格に守っている。特許を申請するものはいずれも中国側の自主革新を経て、独自の知的財産権を持つ技術だ。中国の高速車両技術が米国市場に入る際の知的財産権の問題を解決するため、国際規範に則って、南車四方股フェン会社は米国の法律事務所に全面的な評価を依頼した。同法律事務所は、権利侵害はないという評価結果をすでに出している」と述べた。
統計によると、中国の高速鉄道が申請した特許は1900件を超え、うち481件が申請中だが、海外企業と知的財産権に関する争いが起きたケースはない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年7月15日