実体経済の再生を目指す中国

実体経済の再生を目指す中国。 2012年に入り、中国の製造業にはよい知らせが届いた。温家宝総理は第四回全国金融会議で、「金融が実体経済に奉仕するという本質的要求を堅持し、実体経済の基盤強化という方針の下で、多方面から措置を講じて、資金が実体経済に投じられるようにしなければならない…

タグ: 中国経済

発信時間: 2012-01-13 15:53:41 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

文=アジア製造業協会CEO 羅軍

2012年に入り、中国の製造業にはよい知らせが届いた。温家宝総理は第四回全国金融会議で、「金融が実体経済に奉仕するという本質的要求を堅持し、実体経済の基盤強化という方針の下で、多方面から措置を講じて、資金が実体経済に投じられるようにしなければならない。そして実体経済の資金調達が難しく、コストが高いという問題を効果的に解決し、社会資本の投機的取引によるバーチャル経済の過度な膨張を防止し、産業の空洞化現象を回避しなければならない」と述べた。

実体経済の再生が必要

ある分析では、「中国の製造業は成長の好機に恵まれる。資金調達難が解決され、資金調達条件、成長環境が改善される」と指摘された。欧米の債務危機により欧米市場の需要が低下したことに加え、人民元の上昇が趨勢となり、輸出企業がこれまでにないモデル転換の必要性に直面している。また、不動産バブル崩壊のリスクは中国経済に警報を鳴らしている。「十二五(第12次五カ年計画:2011-2015)」期間中に、中国経済は新興産業の成長の好機を生かして、産業構造の調整を進め、持続可能な成長を実現しなければならない。そのためには、中国は実体経済時代に立ち戻り、経済のベースを固め、工業化の過程を引き続き推し進めなければならない。

1月1日、温家宝総理は政府幹部を引き連れて湖南省を訪れ、長沙、株洲、湘潭などの大型製造企業の生産・経営状況を視察し、企業を激励した。また、6日-8日には、全国政治協商会議の張梅穎副主席を団長とする視察団が上海を訪れ、上海振華重工集団と宝鋼集団の技術革新、研究状況などについて視察を行った。

以上の行動から、政府がすでに「中国経済を再び実体経済の軌道に戻すべく、製造業を再度経済の基盤に据える」というコンセンサスを形成したことが分かる。

金融危機でアメリカ経済が減速した際、オバマ大統領は製造業の再生を高らかに宣言した。当然のことだが、現在、製造業が最も発達しているのはアメリカである。世界の製造業に占める割合は19.8%とアメリカの19.4%をやや上回っているものの、周知のように、中国の製造業はアメリカの競争相手にはなれていない。中国の製造業は未だ廉価な労働力に依存し、ほとんどがローエンドないしミドルエンド市場である。

アメリカが再び製造業に基盤を戻した。これはアメリカ経済がバーチャル経済から実体経済に軌道を戻したことを示している。アメリカは製造業を国内に残し、雇用の改善に努めている。アメリカの雇用データを見ると、昨年下半期頃から一定の成果が現れはじめている。

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