世界とウィンウィンの関係確立を
2012年が始まり、国際通貨基金(IMF)や世界銀行など世界の各機関が一斉に中国経済の動向を予測した。各予測にわずかな差はあるものの、2012年の経済成長率が8%の高水準をキープするとの見方はほぼ一致している。中国の動向は世界経済を支える重要な要素となるだろう。
外需が低迷し、国内のマクロ政策が続く中でも、2011年の中国経済は強大な力を発揮し、9.2%の成長率を達成した。中国社会科学院は、2012年経済白書の中で、2012年、世界の経済・政治環境が著しく悪化せず、また、国内でも深刻な自然災害や重大事件が発生しなければ、中国の経済成長率は8.9%になると予測した。今年1月、景気の先行指標として注目される中国の購買担当者景気指数(PMI)は50.5%と、昨年12月より0.2ポイント上昇し、中国経済が減速しつつも安定に向かっていることを示した。
中国政府は中央経済活動会議で、リスクを回避し、安定を保ちつつ経済成長を促すという指針を示し、経済成長を支援する姿勢を示した。世界銀行の林毅夫チーフエコノミストも、財政状況が良好で、投資資金、外貨準備も豊富であるとし、「中国経済はやや速い経済成長を維持できる」との見解を示した。
ある専門家は、世界経済は深刻な変革期にあるとし、「いかにして成長モデルの転換と構造調整を達成するかが重要であり、それが世界における中国の立場を決定する」と指摘した。また、中国は経済のモデル転換とレベルアップを図ると同時に、資本、技術、資源、労働力など生産要素の再配分を世界範囲で実施し、世界の経済地図を塗り替えるべきである。そうすれば、中国と世界の経済は高度に依存しあい、ウィンウィンの協力関係を確立できる。