今後の展望について言えば、在庫消化の動きは既に終わりが近づき、在庫水準とPPIの動向、そして工業企業の主要営業収入から、2013年は在庫補充の動きが進むと見られる。
まずは在庫水準だが、在庫は底入れの兆しを見せている。2012年の名目需要の伸び率と名目供給の伸び率との差は7.6%で、歴史的な高水準となっているため、縮小する可能性が高い。つまり、2013年、企業にはある程度の在庫補充の余地がある。
次に、PPIの前年同期比伸び率は、往々にして在庫よりも先に底打ちする。過去の動きから分かるように、PPIは在庫より先に動く傾向にある。データを見ると、PPIの前年同期比伸び率は2012年9月に既に底打ちしており、2013年のPPIは前半は低水準で推移し、後半に上昇に向うという「前低後高」の構図になる可能性が高いことから、企業の在庫補充の重要な牽引力となる。