韓国ロッテ百貨店で中国人に商品の説明をする中国語サービススタッフ。 |
韓国の大型デパート各店では現在、春節(旧正月、今年は2月10日)休暇期間中に韓国にやってきた中国人観光客を目当てにした商戦がヒートアップしている。韓国観光公社の推測によると、春節長期休暇中に韓国を訪れる中国人観光客は6万3千人に達する見込みだ。人民日報海外版が伝えた。
▽観光客源としての中国への期待
米カリフォルニア州南部でも最近、中国人の春節旅行シーズンを迎えるための準備が進められている。ロサンゼルスのユニバーサルスタジオでは、「北京の魅力--世界の都市」と銘打った中国芸術文化のイベントが開催される。
英国では、ブランド物のセール品が買えるロンドン郊外のアウトレットモールに中国人観光客が殺到している。各店舗は1月初めから、中国語と英語で書かれたポスターを貼り、店頭には春節の飾りも用意されている。銀聯(ユニオンペイ)の決済サービスを導入した店舗も多い。
タイの観光部門も、中国人観光客を誘致するための戦略を打ち出している。さまざまなツアープランが設けられているほか、タイのスターが“観光大使”となり、観光局のプロモーションを後押ししている。
▽春節消費が世界経済の“春風”に
春節期間の中国人の海外旅行は近年急増している。米商務部の統計によると、訪米中国人観光客の増幅は各国のトップで、中国人観光客は今後3年で2倍以上に膨らむと見込まれている。
中国人観光客の巨大な購買力は世界的に注目を浴び始めている。昨年の春節期間、欧州での中国人旅行客の贅沢品購入は72億ドルにのぼり、同期間の欧州の贅沢品販売総額の62%を占めた。今年の購買額はさらに大きく成長すると見られる。
オーストラリアの観光業の大物、チャールズ・ウッドワード氏は「中国人観光客はオーストラリアで最も豪快なクライアントである」と評価している。英国では、中国人消費者を“天使”と称え、「中国人だけが世界を救える」とする報道まで現れた。
中国経済の急速成長によるこの傾向は、中国の国際的地位の向上につながっている。英BBCも、中国がますます、世界の経済を引っ張る主力の一角として存在感を高めつつあると指摘している。
中国の春節消費は、低迷する世界経済に暖かい“春風”を吹き込み、経済危機の泥沼に陥った国々に財運と希望を与えている。ある海外メディアはこれを、中国の春節は“世界人民のゴールデンウィーク(原意:金の週)”となっていると表現している。(編集MA)
「人民網日本語版」2013年2月12日