為替に詳しい専門家、湯亜鍵氏は以下の三つの見解を示した。
一、新規定は的確性があり、方向性が明確で、方法も当を得ていたことで、政策が発表された当日の市場はやや過剰な反応を示した。そのため、今後数日間の営業日における人民元相場の上昇はその反動であると見なすことができる。
二、外匯局の新政策はホットマネーの流入を抑制できるものの、ホットマネーの流入ペースと規模を変えるだけに止まり、人民元の値上がり傾向そのものに変化を及ぼすまでには至らない。人民元の値上がり或いは下落傾向は結局のところ、市場の力に大幅に左右される。人民元の値上がりにはトレンドがあり、主に市場全体の情勢に影響される。
三、新たな規定の対象は人民元の値上がりではなく、資金の大規模な流入の対応と防止が狙いであり、国際収支のバランスを改善することを目指している。傾向から言えば、中央銀行の人民元為替相場の変動に対する忍耐力はますます高まり、一方でホットマネーの流入に対する監督・管理はますます厳しくなると見られる。