しかし好調は長く続かなかった。日本の株式市場は25年ぶりの最高値を更新した後、再び下落した。5月22日に5年半ぶりとなる1万5924.6円のピークに達すると、日経平均株価は12営業日で17.7%安となった。ドルに対する円相場も、4年半ぶりの円安を記録してから、再び円高に傾きつつある。
日本の株式市場は、世界で最も恐ろしい投資市場になった。年初は輝きを放っていたアベノミクスも、一瞬で輝きを失ってしまった。
日本の多くのエコノミストも反省を始めており、アベノミクスの理想的な目標が実現不可能だとしている。アベノミクスにより利益を得た日本企業さえも、実際の行動により安倍首相の当初の目的に背き始めている。
同じくトヨタを例とすると、同社はアベノミクスから大きな利益を得たにも関わらず、国内投資・雇用機会を増加し、川下産業全体をけん引するという切実な期待に応える気はないようだ。