流動性逼迫は短期的に株式市場に影響 金融商品の収益率は上昇する見込み
連平氏は、このような資金のひっ迫状態は長く続かないと見ている。金利の短期間での急上昇により、社会各方面から資金が銀行システムに入る。また、銀行間市場の金利の高水準維持はすでに高い融資コストをさらに高め、実体経済に影響する。このような状況が長く続いてはいけない。さらに、季節的な要因と段階的な要因が弱まり、7月から資金のひっ迫状態は徐々に緩和されると見られる。
今回の銀行間市場の資金ひっ迫状態、金利の上昇は、長期続かなければマクロ経済に大きな影響とはならない。資本市場に関して言うと、一部の資金が株式市場から流出し、株式市場にとっては短期的に不利となる。実際、上海銀行間出し手金利(SHIBOR)翌日物が過去最高を更新したのに伴い、21日の上海・深センの株価指数は年内最低となった。中国銀行国際金融研究所の宗良副所長は、「庶民が銀行間市場の流動性ひっ迫から受ける影響は大きくないが、相当な額の預金があれば、銀行と協議後に通常より高い利益を得られる可能性もある。金融商品の収益率もそれに伴い上昇するだろう」と述べた。
人民銀は「冷ややか」 一部銀行に教訓を与え、流動性のリスク管理能力を高めるため
これまで、市場の資金がひっ迫状態になるたびに、人民銀は迅速に対応し、様々な方法で流動性を改善した。しかし、今回の流動性逼迫はしばらく続いているのに、人民銀は非常に落ち着いており、対策を講じていない。
連平氏は、人民銀のやり方は流動性の管理を重視しない一部の銀行に対する一種の罰だと分析し、「一部の銀行の流動性管理は不適切で、流動性はひっ迫状態にある。資金が不足すると銀行間市場から懸命に引き入れ、市場に大きな圧力をもたらし、人民銀に資金を投じさせている。今回、人民銀が対策を講じないのは、商業銀行に慎重な運営という構想に基づき管理を強化し、十分な流動性を維持させるためである」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年6月25日