ニュージーランド乳業大手のフォンテラは2日、同社の工場で2012年5月に生産されたホエータンパク質濃縮物から、ボツリヌス菌が検出されたと発表した。中国の輸入業者も、これらの製品を輸入していた。
フォンテラは3日にニュージーランドで記者会見を開き、今回のボツリヌス菌検出の詳しい情報を発表した。同社の役員を務めるロマーノ氏は、「3ロットのホエータンパク質濃縮物に品質問題があった。これらの商品は、昨年5月にニュージーランド現地の工場で生産された。汚染された疑いのある商品は計38トンに達する」と述べた。汚染源は、同社のワイカト工場の汚染されたパイプだ。
フォンテラは、「検査結果によると、これらのホエータンパク質濃縮物にはボツリヌス菌の菌株が含まれる可能性があり、食用した人の中毒を引き起こす可能性がある」と表明した。情報によると、ホエータンパク質濃縮物は乳幼児用粉ミルク、幼児用粉ミルク、スポーツドリンクに幅広く使用されている。
グローバル乳業大手のフォンテラの食品安全問題が伝えられるのは、今年2回目となった。
ニュージーランド初級産業部は今年1月、フォンテラ製の粉ミルクから微量のジシアンジアミドが検出されたと発表した。ニュージーランド第一産業部の関係者は1月25日、「ニュージーランドの約5%の牧場はジシアンジアミドを含む化学肥料で牧草を育てており、年に2−3回使用している。そのため一部のニュージーランド産乳製品には、微量のジシアンジアミドの残留物が含まれる可能性がある」と指摘した。
乳製品はニュージーランドの主な輸出商品の一つで、乳製品の95%が輸出されている。その年間輸出額は約84億ドルに達し、ニュージーランドの輸出総額の4分の1を占めている。最大手のフォンテラは、ニュージーランドの90%の牛乳を支配している。中国はニュージーランド産乳製品にとって最大の輸出市場であり、中国の輸入粉ミルクの80%はニュージーランド産だ。
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